Metro redux(グラフ36~47)

Deep Silver Inc.
http://enterthemetro.com/

いつもだとQualityをVery Highのままでベンチマークを行っているが、これだと4Kではもっと上位機種ですらつらいのはよく分かっているため、今回はVery Highに加えてMediumに設定した場合も実施してみた。

まずグラフ36~38がVery HighのOverallであるが、最小フレームレート(グラフ38)のみ妙な事になっているものの、平均フレームレート(グラフ36)と最大フレームレート(グラフ37)は一貫してR9 Nanoが有利である。

グラフ39~41は解像度ごとにフレームレート変動をプロットしてみたものだが、確かにR9 Nanoは時々ピークでグンと下がることがあるが、全般的にはGTX970を明確に上回るフレームレートが出ている。

さすがに絶対性能的には4Kは無理だが、Full HDに関してはもうちょっとだけ描画オプションを設定すれば十分プレイ可能であり、逆にGTX970はだいぶ描画設定を下げないと同程度の快適さは得られない感じだ。

さて、ではQualityをMediumにするとどうなるか?ということでOverallがグラフ42~44だが、ことFull HDに関する限り全く逆転した結果になった。平均フレームレート(グラフ42)ではGTX970が50fps以上も高く、最大フレームレートは100fps以上も上回っている(グラフ43)というのは尋常では無い。

もっともその一方で4KになったときのGTX970の落ち込みぶりは極端でもある。面白いのは最小フレームレート(グラフ44)で、R9 Nanoがほぼ一定に近いのに対し、GTX970はやはり4Kで落ち込みが相対的に大きい。

フレームレート変動を見てみると、SD(グラフ45)では面白いほどグラフが重なっており、GPUよりもCPUの方がネックか? という感じを受ける。差が大きいのはFull HD(グラフ46)で、ここでは明確にR9 NanoをGTX970が上回っている。

ところが4K(グラフ47)ではこれが見事に逆転している。R9 Nanoはこのスコアなら4Kで十分プレイ可能であるが、GTX970はプレイそのものはできなくはないが、快適さには欠けるとしてよいと思う。

この結果は、描画負荷と性能の関係がよく分かるものである。負荷が重い(あるいは映像効果が凝りまくっている)ものではGTX970は急速に性能が落ちやすく、R9 Nanoが地力を発揮する。その一方、描画負荷が軽くなるとGTX970は急速に性能を上げるが、R9 Nanoはそこまで性能が上がらない、という傾向が明確に見えたと思う。