説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、『iPhoneに「リコール」ってあるの?』という質問に答えます。

***

「リコール」ではなく「交換プログラム」という名称ですが、Appleは必要に応じてiPhoneの無償修理サービスを実施することがあります。現在のところ、全製造ロットの回収を必要とするほどの問題が生じたことはなく、特定の時期に一部の部品を使い製造した製品が対象となるケースがほとんどです。

過去の例を挙げれば、iPhone 5の一部製造ロットを対象としたバッテリー交換プログラム、スリープ/スリープ解除ボタン交換プログラムがあります。この交換プログラムのいずれも、製造に問題が生じた時期が特定されており、シリアル番号から該当製品かどうかを判定することができました。

最近でも、「iPhone 6 Plus iSightカメラ交換プログラム」が開始されました。文字どおり、iPhone 6 Plus内蔵のiSightカメラ(背面に取り付けられたアウトカメラ)の不具合による、撮影した写真がぼやけるという問題の解消を目的としています。

交換プログラムのWEBページには、シリアル番号を入力すると該当製品かどうかを判定するための入力フォームが用意されています。該当製品と確認できれば、予約のうえでApple Storeへ持ち込むか、正規サービスプロバイダに申し込むことにより、所定の手続きを開始できます。なお、店頭へ出向くときの交通費などを除けば、費用はかかりません。

なお、問題が発生した箇所の部品交換が難しい場合には、本体ごと新品に交換して対応するケースがほとんどです。その場合、手続きを開始する前にアドレス帳やメールなどのバックアップを済ませておかなければなりません。

Appleは必要に応じてiPhoneの無償修理サービス(交換プログラム)を実施することがあります