パラレルスは19日、Mac上でWindowsやLinuxなどのゲストOSを実行できる「Parallels Desktop」の最新版となる「Parallels Desktop 11 for Mac」を発表。同日より販売を開始した。最新版ではOS X El CapitanとWindows 10に対応している。

Parallels Desktop 11 for Mac

今回のバージョンアップでは、まもなくリリースされる予定の次期Mac OS「El Capitan」をサポートし、先頃Microsoftが提供を開始したWindows 10に対応している。Windowsの起動とシャットダウンのスピードが最大50%向上したのに加え、新機能である「Travel Mode(トラベル モード)」の搭載で、外出時のバッテリー持続時間が最大25%伸張する。

Windows 10に搭載されたパーソナルアシスタント機能「Cortana」が、WindowsとOS X両方の環境で使用できる。Parallels DesktopがWindowsの機能をOS Xアプリケーションで利用可能にしたのは今回が初となる。OS X El Capitanでは、正式リリースに先駆けて同OSに対応する試験的なサポートを提供している。El Capitanの公開後はプラットフォームをフルサポートする予定だ。

El Capitan上でWindows 7/8/10が稼動

YosemiteをホストOSとしてEl Capitanを仮想化

今回より、パーソナルユース向けの「Parallels Desktop 11 for Mac」と、前バージョンで登場した「Parallels Desktop for Mac Enterprise Edition」を改称した「Parallels Desktop for Mac Business Edition」、新たに加わった「Parallels Desktop for Mac Pro Edition」という3ラインでの展開となる。

新しい「Parallels Desktop for Mac Pro Edition」は、開発者、デザイナー、パワーユーザー向けに特化して設計されており、DockerやVisual Studio(プラグイン)、Chef、Jenkins、Vagrantなどの一般的な開発者用ツールとの統合、ゲストOSでのデバッギング、ネットワークシミュレーション機能に対応している。

名称が変更された「Parallels Desktop for Mac Business Edition」は前出の「Pro Edition」の全機能に、企業のIT部門担当向けにエンドユーザーの仮想マシンを制御すると同時に、新しい「Parallels License Management Portal」を使用してライセンスを運用できる一元管理機能を付加している。

価格は、「Parallels Desktop 11 for Mac」のダウンロード版が8,500円、「Parallels Desktop 11 for Mac 5 ユーザー ライセンス版」が37,800円、「Parallels Desktop 11 for Mac USB メディア版」が9,500円(9月18日発売予定)、「Parallels Desktop 11 for Mac 生協版」と「Parallels Desktop 11 for Mac アカデミック版」が6,000円。

バージョン9と10ユーザー向けのアップグレード版および「Parallels Desktop for Mac Pro Edition」へのアップグレード価格は5,300円だ。

また、サブスクリプションで提供される「Parallels Desktop for Mac Pro Edition(1年版)」は10,800円、「Parallels Desktop for Mac Business Edition」は年/10,000円よりとなっている。