iPhone発表が見込まれる次回のAppleスペシャルイベント開催は9月9日――。米BuzzFeedが関係者の話として8月8日(現地時間)に報じている。ここ数年、Appleの9月イベントは同月2週目に開催されてきたため、その意味での驚きや疑問を挟む余地はあまりないが、BuzzFeedによれば同イベントでは新型iPhoneだけでなく、長らく噂の12.9インチiPad、さらには機能が大幅強化された新型Apple TV登場にまで言及しており、この時期にどの程度新ハードウェアが発表されるかが注目ポイントになると考えられる。

同件を報じているのはBuzzFeedのJohn Paczkowski氏で、過去のAll Things DigitalやRe/codeなどでの同氏の活動を見る限り、その内容は比較的正確なものだと考えられる。Appleは通例、この手のメディアイベントを「火曜日」に設定することが多いが、今回の2015年9月9日は「水曜日」となっている。この点に疑問を挟む声もあるが、例えば下記のように必ずしもイベント日時が火曜日に設定されるわけではなく、過去には水曜日の例も散見されるため、この点はあまり問題にならないといえるだろう。むしろ、まだイベント日程が9月中旬や後半にずれる可能性を考えたほうがいいかもしれない。

■過去3年に新型iPhoneが発表されたスペシャルイベント

開催日時 曜日 場所 メッセージ
2014/9/9 火曜日 Flint Center "Wish we could say more."
2013/9/10 火曜日 Apple HQ Town Hall "This should brighten everyone's day."
2012/9/12 水曜日 Yerba Buena Center for the Arts "It's almost here."

もし開催日時が9月9日となった場合、Appleのメディアへの招待状送付は通例1週間から10日ほど前に行われるため、日本時間で8月31日ないし9月1日にはイベント開催告知の報道が出回ることになるだろう。

イベントの開催場所については不明だが、次のiPhoneは現行の「6」のマイナーチェンジ版にあたる「6s」になると見込まれるため、招待メディアの人数を絞ったApple本社内のTown Hallになる可能性が高いとみられる。

ただし、もしApple TVのローンチが当日に一緒に行われる場合、TV関係者を含めた比較的広い範囲に招待状を送付する確率が高くなる。この場合、昨年のFlint Centerなどのように比較的広い会場が選ばれるだろう。選択される会場サイズや招待人数(メディア種類の傾向)で発表内容や製品数、ターゲット市場が予測できるのは従来どおりと推察される。

前述のように、同イベントでは次期iPhoneのほか、今年6月のWWDCでの発表が噂されていた12.9インチiPad新型Apple TVが登場するといわれている。また、同世代のiPhoneは過去最大規模の生産体制をもって年末商戦に臨んでいるといわれ、こうした意気込みをアピールする場にもなるだろう。一方で、すでにAppleにとって重要な市場となりつつある中国での景気減速のほか、依然として根強い人気を誇る4インチクラスの製品へのニーズにどのように対応するのかなど、マイナーチェンジといわれる次期iPhoneにおいても注目すべき点や懸念すべき材料が多々ある。いずれにせよ、次のスペシャルイベントではAppleとしての次の1年を占うメッセージに期待したい。