片付け効率が大幅にアップ

内ふたと蒸気口が一体化した「蒸気口一体型内ふた」。炊飯器使用後は、この一体型のふたと内釜、合計2つのパーツをシンクへ移動させる

また、炊飯器の不満点である「手入れのしにくさ」を解消するため、「蒸気口一体型内ふた」を採用した。従来モデルのRZ-VW3000Mでは、本体内部の内ふたのほか、本体外側にある蒸気口を取り外して毎回洗わなくてはならず、炊飯終了後は内釜、内ふた、蒸気口と、複数のパーツをシンクに持って行く必要があった。

この手間を減らすために、RZ-WW3000Mでは、炊飯器内側の内ふたと外側の蒸気口を一体化させた「蒸気口一体型内ふた」を開発。炊飯終了後は、内釜と蒸気口一体型内ふたの2パーツだけを持ってシンクに移動できる。

日立アプライアンスがモニター実験をしたところ、パーツを炊飯器から外してから、洗って、再び炊飯器に取り付けるまでの時間は、従来モデルでは119秒だったのに対し、RZ-WW3000Mでは80秒と約70%に短縮できた。

炊飯器の外側に蒸気口を配置していると、毎回洗わなくてはならないパーツであるにもかかわらず、洗い忘れる人も多かった。これを内ふたと一体化したことで洗い忘れを減らせるという効果も見込める。

RZ-WW3000Mは従来モデルに引き続き、炊飯時に発生する蒸気を蒸らし時や保温時のスチームとして再活用する「給水レス オートスチーマー」機能を搭載。このため、蒸気がほとんど炊飯器から漏れない。伴氏によると、高級炊飯器の2015年モデルで蒸気レスを採用しているのは日立アプライアンスの炊飯器のみであり、大きなアドバンテージだと考えているという。

蒸気口一体型内ふたは、シンクで3つのパーツに分解して洗う

従来モデルのRZ-VW3000Mは分解すると4パーツ。洗う必要のある総パーツ数を減らすことでメンテナンスの手間を減らした

本体の上ふた部分には穴が空いており、蒸気口一体型内ふたの一部が穴から突き出る形。このため、蒸気の通り道が本体上ふたに触れることなく、清潔に保てる

本体上ふたを開けるボタンは、押し込み方向が斜め下に。従来のように、水平横方向に押し出すタイプより使いやすくなったとする

Wスキャンの解凍機能も体験

説明会では、過熱水蒸気オーブンレンジ「ヘルシーシェフ MRO-RY3000」の体験試食会も行われた。MRO-RY3000最大の特徴は、食材の重さと温度を両方センシングし、適切な温度に加熱できるという「Wスキャン」システム。そこで、会場では少量の牛乳を60度に温める実験と、200gのミンチ肉を解凍する実験が行われた。

また、MRO-RY3000は「ふ」や「はんぺん」などを肉の代わりに使用する「ヘルシーメニュー」も自動調理コースとして搭載している。説明会の最後には、MRO-RY3000で解凍したミンチで作った煮込みハンバーグと、肉の代わりにちくわを使った「ちくわのチンジャオロウスー」も振る舞われた。

少量の牛乳を60℃に温める実験。本来、100ml以下の液体を温めることは想定されていないが、MRO-RY3000は少量でも問題なく温められた。一方、Wスキャンを搭載していない電子レンジで温めた少量の牛乳は沸騰して、膜が張ってしまった

200gの凍ったひき肉を解凍。約5分35秒でドリップも発生せずに解凍できた。一部、固い部分もあったが、手で簡単にほぐれるほどのやわらかさで、ひんやりした状態

説明会の最後には、MRO-RY3000で作ったメニューの試食があった(左から煮込みハンバーグ、チンジャオロウスー、ちくわのチンジャオロウスー)。肉の代替としてちくわを使用した「ちくわのチンジャオロウスー」とともに、肉を使用した一般的な材料のチンジャオロウスーも提供された。しかし「ちくわのほうが美味しい」という声も多かった