クアッドコアCPU+超高速SSDによる驚異のパフォーマンス

ここからは、VAIO Z Canvasのベンチマーク結果をご覧いただこう。テストに使った試用機のパーツ構成は、CPUがIntel Core i7-4770HQ(2.20GHz)、メモリ容量が16GB、ストレージがPCI Express x4(Gen3.0)接続の512GB SSDだ。パーツ構成によってはベンチマーク結果が大きく変わることもあるので、あらかじめご了承いただきたい。

Windowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)の結果については、以下のとおりだ。どのスコアも高いのだが、特にストレージ性能を表わす「プライマリハードディスク」が「9.1」と飛び抜けて高い。PCI Express x4(Gen3.0)接続SSDの効果が出ているものと思われる。

■Windowsエクスペリエンスインデックス(WinSAT.exe)

プロセッサ

8

メモリ

8.2

グラフィックス

6.6

ゲーム用グラフィックス

6.6

プライマリハードディスク

9.1

ストレージのアクセス速度を計測する「CrystalDiskMark 4.0.3」を試してみたところ、シーケンシャルリードで「2,253MB/秒」という結果となった。さすがにPCI Express x4(Gen3.0)接続のSSDは高速だ。ちなみに「VAIO Z」だと、PCI Express x4(Gen2.0)接続であるため、シーケンシャルリードで1,600MB/秒あたりとなる。現在一般的なSATA 6GbpsのSSDは、シーケンシャルリードは最大550MB/秒くらいだ。

なお、VAIO Z Canvasの店頭販売向け標準仕様モデルや、カスタマイズモデルで256GB SSDを選択すると、シーケンシャルリードが500MB/秒程度のSATA接続SSDとなる点に注意していただきたい。

「CrystalDiskMark」によるストレージのアクセス速度計測結果

CPUの計算能力を計測する「CINEBENCH」では、「CPU」のスコアが「564」という高い結果。なお、VAIO Z Canvasは標準収録の専用ユーティリティ「VAIOの設定」から、PCの性能を抑える代わりに省電力性能を向上させることが可能だ。この設定を変更すると、「CINEBENCH」の結果も変わってくる。

【左】「CINEBENCH R15」ベンチマーク結果 【右】「VAIOの設定」の「電源・バッテリー」に含まれる「CPUとファン」で「パフォーマンス優先」を選択すると、最大パフォーマンスが出る状態となる。「標準」や「静かさ優先」を選択すると処理性能が一時的に低下するが、省電力性能は向上する仕組みだ

■電源設定を変更したときの「CINEBENCH R15」ベンチマークスコア
Windows 8.1の電源プラン VAIOの設定 CINEBENCH R15
CPUスコア
CINEBENCH R15
CPU(シングルコア)スコア
高パフォーマンス パフォーマンス優先 564 133
高パフォーマンス 標準 509 133
高パフォーマンス 静かさ優先 451 132
省電力 静かさ優先 442 65

CPUのIntel Core i7-4770HQは、TDPが47Wだ。消費電力と動作周波数が高くなれば、必然的にCPU温度は上昇するもの。だが、VAIO Z Canvasは3つのファンを内蔵することでCPUを効果的に冷却しており、マシン全体が高熱にならないよう設計されている。

VAIO Z Canvasに内蔵されている冷却用の3連ファン

「PCMark 8」各テストのスコアもかなり優秀なのだが、CPUの温度が60度をちょっと超えた程度にとどまっている点にも注目していただきたい。これはVAIO株式会社の独自技術である「Z Engine」(高密度実装技術と放熱設計技術)の効果によるもの。効率的に排熱できるからこそ、これだけ薄い「VAIO Z Canvas」のボディに、高性能なパーツを詰め込めるのだ。

日常的な作業の快適さを計測する「PCMark 8」の「Home conventional 3.0」は、総合スコアが「3182」

ゲームやクリエイティブ系ソフトの快適さを計測する「Creative conventional 3.0」の総合スコアは「3399」

文書作成やビデオチャットなどビジネス関連の作業における性能を計測する「Work conventional 2.0」の総合スコアは「3138」