視差が少なく描き心地のいいペン入力

ペン入力に利用する付属のデジタイザースタイラス(ペン)は、「VAIO Z」で利用されているものと同じタイプだ。筆圧感知は256段階で、ペン先から少し離れた場所に2つのボタンが用意されている。長さは138.5mmで直径は9.5mm、重量は20gで、ほどよいグリップ感と重量感がある。

「VAIO Z Canvas」に付属するデジタイザースタイラス(ペン)

デジタイザースタイラスは従来と同じくN-trig製。筆圧感知は256段階まで対応する。グリップ感を高めるために、ラバー製のペングリップも付属している

「VAIOの設定」から「筆圧調整ユーティリティ」を利用することで、細かな筆圧調整が可能だ。デジタイザー自体の筆圧感知は256段階だが、ソフトウェアによる調整を行うことで、1,024段階の筆圧感知を実現できるとのこと

デジタイザースタイラスは比較的小さいため、紛失を防ぐためにもペンホルダーを利用したい。普段からペンホルダーにセットしておけば、見つからなくて困る場面も少なくなるはずだ。

付属のペンホルダーを使うことで、デジタイザースタイラスを本体右側面にセットできる

ペン入力の精度はかなり高い。これは、液晶パネルと保護ガラス(表面)のすき間を樹脂で埋めて視差を少なくする「ダイレクトボンディング」を採用しているためだ。ペン入力対応PCの一部には、狙った場所とシステムが認識する場所が微妙にズレる製品もあるが、VAIO Z Canvasではそのような場面はなかった。

視差の少ない「ダイレクトボンディング」の効果により、狙った場所を正確にポイントできる

ペンの描き心地はさすがに快適だ。スペックが高いためレスポンスが速いというのもあるが、ソニー時代の「VAIO Duo 11」からペン入力にこだわっていただけあって、描き味の滑らかさや繊細な線の描写など、ツボを押さえた作りになっている。筆者はイラストを描くことについては素人なのだが、プロレベルの人から評価が高いのもうなずける使い心地だ。

液晶ディスプレイが高精細なので、ペンの「入り抜き」といった繊細な表現もしっかり映しだされる

3,000×3,000ドット、300dpiの巨大なファイルでレイヤーを複数使っても、動作はサクサクだった