Appleの腕時計型ウェアラブルデバイス、Apple Watchが4月10日に予約受付を開始する。発売日は4月24日だ。

Apple Watch

Watch OSという独自のOSを載せたApple Watchは、iOS 8.2以降を搭載する「5」以降のiPhoneと連携し、時計や活動量の計測、着信やメッセージの受信などが行える。これら基本機能に加え、公開されている開発ツールにより、デベロッパが制作したアプリの追加も可能だ。着信やメッセージ受信はもとより、負荷のかかる処理や、アプリのインストールなどもiPhone経由で行われる。

ラインナップは「Apple Watch Sport」「Apple Watch」「Apple Watch Edition」の3種類。いずれも「ケース」と呼ばれる本体に、「デジタルクラウン」(りゅうず部分)を搭載し、回転によるズームやスクロール、押してホーム画面の表示、長押しで「Siri」の起動など、iOSデバイスを彷彿とさせる操作感がうたわれている。バンドは好みのデザインを選ぶことができ、価格は4万円代前半から、上は200万円超(!)まで揃えられる。

これがApple Watchの概要だ。長いことApple Watchの情報はWeb上で公開されてきており、購入希望者にとっては、ようやくの予約開始と言っていいだろう。本稿では、Apple Watchを取り巻く流れを記事で振り返ってみたい。

Apple Watch登場の噂 - 2014年8月

「iTime」として登録されていたApple Watch(米特許商標局USPTOの資料より)

Apple Watchの登場が広く知られるようになったのは、2014年8月。Appleによる"腕時計型デバイス"に関する特許が、米特許商標局(USPTO)で公開されたことから始まった。米IT系情報サイトRe/Codeなどが2014年8月27日に腕時計型デバイスの存在を報じた。申請日は2011年7月で、今から約4年前となる。その頃日本のアップルではiPad 2を発表したり(2011年3月)、「Apple Thuderbolt Display」を発表したり(2011年7月)していた。なお、この年の10月に米Apple共同創業者で元CEOのスティーブ・ジョブズ氏が逝去している。

その後、米国時間9月9日にスペシャルイベントを開催されることが明らかになり、「iWatch」の呼称で噂が広まっていたApple Watchも、このタイミングで披露されると見られた。

Apple Watch正式発表 - 2014年9月

初めて登場したApple Watch

2014年9月に開催された実際の発表会では、「iPhone 6」や「iPhone 6 Plus」とともに、Apple Watchの名称で製品が登場。ティム・クックCEOによる"One more thing"で披露されたApple Watchは、2015年初頭という発売時期と簡単な価格が明かされたのみで、詳細はまだ不明だった。

開発ツール「WatchKit」公開 - 2014年11月

開発ツール「WatchKit」

2014年10月に発表されたAppleのスペシャルイベントでは、「iPad Air 2」や「OS X Yosemite」のほか、Apple WatchのSDKが11月に登場することが明かされた。その後予定通り、11月には、Apple Watch用の開発ツールセット「WatchKit」が提供される。