「新しいつながり方」は完全リア充向け機能?
「新しいつながり方」では、Apple Watchならではのコミュニケーション手段について記されたページだ。「スケッチ」「タップ」「ハートビート」という3つの機能に主に言及している。いずれも、現状ではApple Watchが2台あることが前提になってしまうのが痛いところで、パートナーがいないと使えない。
まず、「スケッチ」について。これはApple Watchのディスプレイに絵を描いて相手に送れる機能だ。しかし、複雑な絵を描くことは想像しづらい。「○」や「×」などを描いて意思伝達する程度。せいぜい付き合いたての男女が「ハート」マークを描いて、いちゃつくくらいだ。100万人は同じことをやるだろう。相手がいてこその機能で、リア充向け機能だ。
次に「タップ」について。これはApple Watchのディスプレイをタップすることで、相手のApple Watchに円が表示され、手首に振動が伝わるという機能。そして、タップする際の押し込みの強弱によって、表示される円の大きさが変わるという(実機に触れた編集者の言)。
正直、使い方が想像しにくいが、現代版の"狼煙"の役割だろうか。合コンで気に入った女子に「さあ、この場を抜け出すぞ」の合図(要打ち合わせ)、サバイバルゲームで「さあ、総攻撃だ」の合図(要打ち合わせ)。声にするのは憚る、でも、合図を送りたいというときに使えそう。ただし、実用性の高いシーンが想像しにくい。
ハートビートは「僕は(私は)いまこんなにドキドキなんです」を伝える機能だ。2本の指をAple Watchの画面に押し当てると、自分の心拍数を読み取って送信する。Appleの紹介では、JamieとElizaのやりとりで、心拍数を伝えている。恋人同士でドキドキ感を伝えられますよ、ということだろう。だが、男女間とはいえ、ドキドキを可視化して伝え合う局面なんてあるのだろうか。ドキドキするときは、もう可視化する必要がないと思う。