米Appleが9日(米国時間)発表したスマートウォッチ「Apple Watch」。3種類のバリエーションが用意され、もっとも高いものは200万を超えるものもあるなど、単なるスマートウォッチではなく、「時計」としても訴求したい意識が見える。ただ、長期的に使うことが難しい「デジタル製品」でもあるため、高級時計としての買い替えサイクルとは異なるだろう。目新しさのない機能面も含め成功するかどうかは未知数だ。
機能的はスマートウォッチとして一般的
Apple Watchは、「Appleがデザインした、iOS端末と接続するスマートウォッチ」であり、できることは他のスマートウォッチ、特にAndroid Wearと大きな違いはない。iPhoneに届いたメールやメッセンジャーなどの通知を表示して確認したり、ウォッチフェイスを変更したり。「時間が正確」というアピールもしているが、これは接続するiPhoneが携帯電話の基地局やGPSから時刻を補正しているからで、目新しい機能ではない。
最も低価格の「Apple Watch Sport」では健康とフィットネスに関して、エクササイズの量やカロリー消費量などを表示してくれる点を特にアピールしているが、この機能自体も一般的なもの。
もともと、アップルの製品は「見せ方のうまさ」と「使い勝手の良さ」が特徴なことが多く、今回もそれは大きく変わらない。「スマートウォッチである」という点で、Apple Watchは特別な驚くべき機能を搭載してきたわけではない。