「パソコンを面白いものにしたい」
「パソコンを面白いものにしたい。こんなの作っちゃってどうするんだ、といわれるような製品を作り続けたい」と平井部長は笑う。
その点では、m-Stickは成功だったといえるだろう。実際、「これは面白いパソコン」という声は、マウスコンピューターのもとにも数多く届いているという。
そして、m-Stickは、スティック型PCという、ひとつの市場を創出したのは明らかだ。「マイクロソフトは、スマホから大画面テレビまでを、ひとつのWindowsで動作させるというビジョンを打ち出しているが、大画面テレビでWindowsを利用するという点では、m-Stickのような提案もあると考えている」と語る。
だが、その一方で、平井部長は、「m-Stickはパソコンを置き換えるものにはならない」とする。
「m-Stickは、なにか新たなことに使えたり、パソコンを楽しんでもらえるような役割が果たせたらいいと考えている。m-Stickによって、コミュニティが形成され、コミュニティに参加した人それぞれが情報交換を行いながら、製品が進化を遂げていくような環境づくりを目指したい」とする。
スティック型PCという新たな市場づくりについては、継続性が必要だ。「これからは、新たなパソコンユーザーへの提案も行っていくことになる。将来はグラフィック性能をさらに強化し、4Kテレビにもつながるような正常進化を目指したい。パソコンをポジティブに使っていくための提案を続けたい」。
m-Stickが、今後どんな風に進化していくのかも楽しみだ。