バッテリ駆動は実測14時間強 - 各種ベンチマークをチェック

続いて、VAIO Zのベンチマーク結果をご覧いただこう。テストに使った試用機の構成は以下の表のとおり。最上位のパーツで構成されたモデルだ。

■試用機のスペック
プロセッサ Core i7-5557U(3.1GHz)
メモリ 16GB
グラフィックス Intel Iris graphics 6100
ストレージ 512GB SSD

Windowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)の結果については、以下の表のとおりだ。なお表の項目は内容をイメージしやすいように、旧来型の「Windowsエクスペリエンスインデックス」のスコアに置き換えている。

■Windowsエクスペリエンスインデックス
プロセッサ 7.6
メモリ 7.6
グラフィックス 5.7
ゲーム用グラフィックス 6.1
プライマリハードディスク 8.65

CPUやメモリ、ストレージのスコアが高いだけでなく、ゲーム用グラフィックスが「6.1」とCPU内蔵グラフィックスとしては高い結果が出ている点に注目したい。Intel Iris Graphics 6100のパワーは、一般的なCPU内蔵のGPUよりも性能面で大きく上回っている。

CPU性能を計測する「CINEBENCH R15」でも、モバイルノートPCとしては極めて高いスコアが出ている。

「CINEBENCH R15」によるベンチマーク結果

「PCMark 8」では「Home conventional 3.0」と「Creative conventional 3.0」でテストを行なった。それぞれの結果は以下の画像のとおり。やはりモバイルノートとしては高いスコアで、負荷の高い作業でも十分快適に行なえる結果だと言える。

「Home conventional 3.0」の総合スコアは「2703」

「Creative conventional 3.0」の総合スコアは「2845」だった

3D性能を計測する「3DMark」では、最も負荷の高い「FireStrike」で「978」という結果に。ハイエンドのゲーミングPCに比する性能というわけではないが、CPU内蔵のグラフィックス機能としてはかなり検討していると言えるのではないだろうか。

「3DMark」ベンチマーク結果

「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」では1280ドットの標準品質(ノートPC)でスコアが「4852」の「非常に快適」、1920×1080ドットの標準品質(ノートPC)でスコアが「2409」の「普通」という結果が出ている。画質にこだわらなければ、フルHDでも十分遊べる性能だ。このゲームだけでなく、国産ゲームであれば問題なくプレイできる範囲だろう。2560×1440ドットでも試してみたが、さすがにプレイには厳しい結果となった。

「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」ベンチマーク結果

ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編

設定 スコア 評価
1280×720ドット 標準品質(ノートPC) 4852 非常に快適
1920×1080ドット 標準品質(ノートPC) 2409 普通
2560×1440ドット 標準品質(ノートPC) 1402 設定変更が必要

「BBench」を使ったバッテリ駆動時間のテストでは、電源プランを「省電力」に、「VAIOの設定」の「電源・バッテリー」を「静かさ優先」に設定したあと、液晶ディスプレイの明るさを40%に変更。さらに「BBench」で10秒ごとのキー入力と60秒ごとのWebアクセスを有効にした状態で実行したところ、テスト開始から14時間10分でバッテリ切れとなり休止状態へ移行した。

VAIO Zのバッテリーレポートを確認すると、設計時のバッテリ容量(Design Capacity)は58,280mWhとなっている。バッテリ駆動時間が長いのは容量が大きいという理由もあるのだが、cTDPダウン(CPUの動作周波数を下げることで消費電力量を抑える機能)に対応していたり、低電力でも液晶ディスプレイを明るく保つなどの工夫による影響も大きい。これだけのスタミナであれば、丸1日以上バッテリが切れることなく使えるはずだ。

VAIO Zのバッテリーレポート

「VAIOの設定」の「電源・バッテリー」設定。「静かさ優先」を選択するとCPUの持つcTDPダウン機能により、動作周波数を抑えることでバッテリ駆動時間を伸ばすことができる