やるべきことや忘れたくないことを書きとめておくメモアプリは、スマートフォンでも人気のジャンルだが、使ってみても長続きしないという人も多いだろう。その原因としては、アプリがいろんな機能を盛り込み過ぎで、気軽にメモしたいだけなのに手間がかかることなどが挙げられる。

やるべきことや忘れたくないことを書きとめておくメモアプリは、スマートフォンでも人気のジャンルだが、使ってみても長続きしないという人も多いだろう。その原因としては、アプリがいろんな機能を盛り込み過ぎで、気軽にメモしたいだけなのに手間がかかることなどが挙げられる。また、他ユーザーとの情報の共有が大変なのも、アプリを使わなくなる要因のひとつだろう。

そんな人に紹介したいのが、ニフティが提供する「Frognote」だ。FrognoteはシンプルさにこだわったiOS向けメモアプリ。前述したような従来のメモアプリの課題を解決し、幅広い層が気軽に使うことができる。本稿では、Frognoteの開発経緯や使い勝手を同アプリの開発者のコメントをまじえながら紹介したい。

ニフティのメモアプリ「Frognote」の使い勝手をチェックしてみた

メモやToDoをグループで共有できるアプリ「Frognote」

ニフティが提供する「Frognote」は、シンプルにメモやToDoリストを作成できるほか、家族や友達などのグループでメモやToDoを共有できるアプリだ。現在、iOS版が公開されており、App Storeから無料でダウンロードが可能。iOS 7以降を搭載したiPhone、iPad、iPod touchで利用することができる。

Frognoteで自分だけのメモやToDoリストを作成する際は、ログイン不要ですぐに利用可能。また、グループ共有機能を利用する場合は会員登録とログインが必要だが、サービスの利用料金は無料。ログインすることで全ての機能が利用できる。

シンプルにメモやToDoリストを作成できる

グループを作成して、メモやToDoリストを共有可能だ

メモやToDoリストをグループで共有するのは簡単で、まず"家族"や"友人"などのグループを作成し、共有したいユーザーをメールやLINE、QRコードで招待すればよい。あとは、アイデアなどを思いついたときに"ホーム"画面からグループを選択して、メモやToDoリストを作成でき、クラウド経由でグループ内のユーザーに共有可能だ。

他のユーザーをメールやLINEなどでグループに招待できる

複数ユーザーでメモやToDoリストを編集していくことが可能

共有中のメモやToDoリストは閲覧に加え、編集もできるため、複数ユーザーで買い物メモや"やること"リストなどを更新していくことが可能だ。メモやToDoリストが更新されると、他のユーザーの端末にプッシュ通知が届く。更新されたメモをすばやく確認でき、さらにチャットアプリのような即時的なコミュニケーションも可能となっている。

Frognoteをより便利に使うには?

ここまでFrognoteが、どのような特徴を持つアプリなのか紹介してきたが、通常のメモアプリとどこが違うのかイメージできないという人もいるだろう。そこでFrognoteの具体的な活用方法を紹介したい。

まず、家族間の活用例として考えられるのが、食料品や日用品などの買い物リストの共有だ。家族で共有中のチェックリストに購入したいものをリストアップしておけば、夫婦で別々に買い物に行っても、それぞれの端末でリストを確認できる。

夫婦間で買い物リストを共有して、二重購入や買い忘れを防止できる

さらに、自分が購入した物をチェックすれば、相手の端末にも同期し、さらに通知も送られるため、「同じものを買ってしまった」といったトラブルを防ぐことも可能だ。また、後から必要になったものをリストに追加して、相手に通知することもでき、かなり便利に活用できそうだ。

また、大学のサークル仲間や友達などとのレジャーに活用するのも、ひとつの手だろう。たとえば、旅行前にメモを共有して、それぞれが行きたいお店や観光スポットを書き込んでいけば、手軽に"旅のしおり"を作成することができる。もちろん通知機能により、旅先においてチャット感覚でコミュニケーションすることも可能だ。

友達同士で行きたい場所などを書き込み、"旅のしおり"を作成することも可能

このほかにも、会社の部署内での情報共有や飲み会の準備など、様々なシーンでの活用が考えられそうだ。

なぜ、ニフティがメモアプリを開発したのか?

このように、シンプルにメモやToDoリストを作成して、共有できることが、Frognoteの特徴だが、大手インターネットプロバイダとして知られるニフティが「なぜ、無料のメモアプリを?」と感じる人も多いだろう。

そこで、同社の担当者の木股和也氏に開発の経緯を尋ねてみたので紹介しよう。そもそものきっかけは、木股氏が愛用していた人気のオンラインメモアプリ「Catch Notes」が2013年に突然、サービスを終了したことだという。木股氏は、同アプリの共有しやすく、シンプルで使いやすい点を評価していたが、突然のサービス終了を受け、「次に乗り換えるメモアプリを決めきれず、自ら開発することにした」とのこと。

Frognoteの自動同期やプッシュ通知機能には、ニフティのクラウドサービスを利用している

Frognoteはこのほか、操作面や画面デザインにおいても開発者の使いやすさへの強いこだわりが反映されている。家庭や会社など様々なユースケースを想定し、誰でも使いやすいようにiOS標準のデザイン、動きを意識して設計。標準アプリのような使い心地にすることを最も重要な目標として、「必要な機能やデザインの選定、削ぎ落しは何度も検討を重ねた」という。

今後の展開をニフティ担当者に聞いてみた

最後にFrognoteの今後の展開をニフティ木股氏に尋ねたところ、「これまで、細かな改良やバグ修正を中心に対応してきた。近日中に共有機能で特に重要となるプッシュ通知の改良を予定している」とのこと。また、現在はiOS版のみの提供となっているが、Android版についても待望するユーザーの声が数多く届いており、「2015年春を目途に準備を進めている」という。

ニフティが提供するiOS向けメモアプリ「Frognote」は、シンプルさにこだわりつつ、グループ共有やプッシュ通知など使いやすさにフォーカスした機能を備えているのが特徴だ。使い方次第でさまざまな活用の仕方が考えられ、今後追加される機能にも注目したい。メモアプリを活用したいと思いつつも長続きしない人や、グループでメモを共有したい人は、ぜひチェックしてみてはいかがだろうか。