GoogleやMicrosoftは?

ここ数年、GoogleはAndroidでiPhoneに対抗することを意識し過ぎている感じがしましたが、昨年Chrome部門を率いるSundar Pichai氏にAndroid部門も統轄させ、そして今年はMotorola MobilityをLenovoに売却するなど、脱・クパチーノ(Appleの本社がある場所)に進み始めた年でした。象徴的なのがGoogle I/Oで発表したマテリアルデザインです。サービス企業としてクロスデバイス、クロスプラットフォームを推進するGoogleらしさが感じられます。言い換えると、インターネット企業であるGoogleが"Androidの企業"になってしまうことに危機感を覚え、そこから脱した年だったとも言えます。

「Android 5 Lollipop」のマテリアルデザインで見た目がフラットに

MicrosoftはSatya Nadella氏がCEOに就任し、「モバイル優先、クラウド優先」を提唱してGates-Ballmer時代からの脱却に踏み出しました。最もいきづまり感に満ちていたMicrosoftですが、今は完全に殻を破って生まれ変わったように活動しています。短期間でそんな印象を与えることに成功したNadella氏の手腕は高く評価されるべきです。ただし、One-core戦略時代のWindowsの姿が見えてくるのはこれからであり、将来のWindows Phoneもべールに包まれたまま。モバイル分野でWindowsが存在を示せるようになるか……その判断は来年1月に行われるWindows 10イベントを待つ必要があります。

1月21日に米ワシントン州レドモンドの本社キャンパスで「Windows 10」に関するイベントを開催