Firefox OSの特徴

Firefoxは、ライバルのブラウザとなるInternet ExplorerやChromeに対して、オープンであり、Webの標準技術への積極的な取り組みをアピールしており、ブラウザエンジンのGeckoでのHTML5やCSS、JavaScriptへの対応を進めている。

このWebの標準技術であるHTML5が、Firefox OSのポイントだ。Firefox OSは、これまで開発してきたブラウザの技術が盛り込まれたモバイル向けのOSであり、アプリはHTML5で開発される。

HTML5では、これまでのHTMLをさらに拡張し、JavaScriptなどと組み合わせることで、通常のアプリのように多彩な機能を実現できる。身近なところでは、Gmailなどをブラウザで利用する場合に動作するWebアプリがあり、これを1個のスマホアプリとして利用するのがFirefox OSだ。

Firefox OSの基本となる部分には、Androidと共通したLinuxカーネルも採用されているが、独自の開発が行われており、「Gonk」と呼ばれる。その上位にあるアプリケーションの実行環境であるランタイムの部分にはGeckoが採用されており、これがHTML5アプリを処理する。Firefoxブラウザに搭載されているGeckoの技術が、ここで生かされているわけだ。

ちなみに、通常HTML5アプリは、OSの一部の機能にはアクセスできず、それがネイティブアプリ有利という状況に繋がっているが、Firefox OSでは、GeckoがGonkにアクセスできるようになっており、そのため、HTML5アプリでも端末の機能にアプリからアクセス可能になっている。