11月18日に提供開始されたiOS 8.1.1は、不具合の修正とセキュリティフィックスを中心としたメンテナンスリリースとしての要素が色濃い。iPhone 6でOTAアップデートしたときのファイルサイズも64.1MBと比較的小規模で(ただしiPad Airは364MB)、機能面での大変更は期待できそうにもない。
思えば、iPhone 4Sユーザにとって「iOS 8」は微妙な存在だ。OS X YosemiteベースのMacとのファイル転送をサポートした新生AirDropには非対応、OS XとiOS間でのアプリ連係を実現するHandoffも、サポートされるのは通話機能の共有のみだ。しかも、iOS 8にアップグレードすると、明らかに体感速度が低下する。アクションゲームなど高負荷な一部アプリを除けば、iOS 7でも快適に動作していただけに、アップグレードを実行したユーザから怨嗟の声が聞こえてくるのは仕方ないところだ。
しかし、iOS 8.1.1の説明文には「iPad 2およびiPhone 4Sでの安定性の向上およびパフォーマンスの改善が含まれます」とある。素直に解釈すれば、アップデートすればiPhone 4Sのパフォーマンスがアップする、ということだ。
そこで、iOS 8.1で動作しているiPhone 4S(16GB/au版)を利用し、iOS 8.1.1にアップデートする前後で操作感を比較してみた。定量評価のために、「Geekbench 3」と「PerformanceTest Mobile」という2つのベンチマークアプリも試している。あわせて参考にしてほしい。