パイオニアは10月17日、ポータブルヘッドホンアンプ「XPA-700」を発表した。発売は11月下旬で、価格はオープンとなっている。推定市場価格は57,000円前後(税別)。

「XPA-700」

DSD 5.6MHzやPCM 384kHz/32bitまでのハイレゾ音源再生に対応するUSB DAC機能搭載のポータブルヘッドホンアンプ。ESSテクノロジー社製の最上位DACチップ「ES9018K2M」を搭載しており、ジッターを抑え高精度なデジタルアナログ変換が可能となっている。また、44.1k/48k系のデュアルクロック制御がジッターやノイズを抑え、高精度なアシンクロナス伝送を実現。

そのほか音質面では、D/A変換からバランスヘッドホン出力端子まで、左右チャンネルの信号を独立して伝送するフルバランス回路、デジタル部とアナログ部、電源部それぞれのノイズ干渉を抑えるセパレート回路構成により、定位がしっかりし、かつ高音質なサウンドを再現する。

出力端子がある面に備えられた亜鉛ダイキャスト製バンパーは、L字端子やバランスヘッドホンなど接続する機器ごとに異なるケーブルに応じて交換可能。ヘッドホンやポータブルオーディオプレーヤーなどとケーブル接続したまま持ち運ぶ際でも、接続した端子やケーブルがカバンなどの中で欠損・断線しにくいよう配慮された設計となっている。

入力側では、端子ごとに音質を細かく設定できる「サウンドアレンジ」機能を装備。「NORMAL」から「NARROW」の4段階で設定できる「ロックレンジアジャスト」機能、「THROUGH」「96kHz」「192kHz」から設定できる「アップサンプリング 192kHz」機能、「SHARP」「SLOW」「SHORT」から設定できる「デジタルフィルター切替」機能を利用できる。

接続インタフェースは、前面パネルに光デジタル/アナログライン入力、光デジタル/アンバランス PHONES2出力、USB-A入力を、背面パネルにアナログライン出力、バランス PHONES1出力、Micro USB/DC入力を備える「4in/4out」設計。なお、筐体は堅牢なアルミ削り出し材が用いられたソリッドなデザインに仕上げられている。

前面と背面、側面

入力側の対応フォーマットとサンプリング周波数はMicro USB入力がPCM(44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz、176.4kHz、192kHz、352.8kHz、384kHz/16/24/32bit)、DSD(2.8MHz、5.6MHz)、USB-A入力がPCM(44.1kHz、48kHz/16bit)、光デジタル入力がPCM(44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz/16/24bit)となっている。ヘッドホン出力の対応インピーダンスは8~600Ω、ライン出力の対応インピーダンスは100Ω、周波数特性は4Hz~80kHz(-3.0dB)だ。

バッテリーは容量3,200mAhのリチウムイオン充電池で、駆動時間はiOS端末デジタル接続使用時が4.5時間、アナログライン入力時が6時間。充電はMicro USB(B)を使用し、フル充電には市販の1A充電器使用時が4.5時間、PCのUSB-A端子使用時が7.5時間となっている。