「ATOK for iOS」のポイントは、まさに、iPhone 6 Plusのための機能であるところの"幅寄せ"だ。キーレイアウトを"小さく"かつ"左右に寄せる"ことで、片手持ち(操作)ユーザーによって最適な環境を実現できるかもしれないという。なんともステキな文字入力システムなのである。
実際の幅寄せ具合はどんな感じかというと、iPhone 6 Plusの右側面から「あ」キーの中央までの距離を調べたら約4cmだった。おっと、これはiPhone 5sとほぼ同等の距離だ。ホールド感にこそボディサイズが影響しているが、これならiPhone 6 PlusをiPhone 5sの標準文字入力システムと同じ感じで使えるわけだ。ちなみにキー幅は約1cmとこれまた同等だ。
iPhone 6 Plusに「ATOK for iOS」を導入し、右寄せレイアウトで表示した。同じように「あ」キーまでの距離を調べてみると、「iPhone 5s」とほぼ同等の約4cmという結果に。これなら使い勝手も向上するというもの |
これで安心してiPhone 6 Plusを利用できるというもの。幅寄せ機能だけでも「iPhone 6 Plus」ユーザーには買いといえるんじゃないか? ちなみに小生的には大満足。入力しやすくなった分、ウェブ検索もメールもストレスなく利用できるようになった。
ただし、Android端末に「ATOK for Android」を導入している"ATOK派"の小生にとっては不満もある。例えば、パソコン用「ATOK」と登録単語の共有が行える「ATOK Sync アドバンス」に対応していない(開発していく予定だとのこと)ことや、「英語」キーボード(QWERTYキーレイアウト)を搭載していない(キーボードの種類を増やしていく予定)ことなどだ。ともあれ、バージョンアップによって使いやすくなるハズなので、ちょっと期待もしている。
現状では、iPhone 6 Plusの最適解的な文字入力システムは数が少なく、ATOKがその最右翼であることは間違いないと思う。これが手書き入力ユーザーなら「mazec for iOS」(900円)という手もある。また、有料/無料の文字入力システム(アプリ)は思った以上に増えている印象。そのうち"iPhone 6 Plus専用"なんていうものも出てくるかもしれない。
ともあれ、「ATOK for iOS」は有料アプリなだけに、ちょっと手が出しにくいという人もいるだろう。が、もし家族にiPhoneユーザーがいるのであれば「ファミリー共有」を使うことでアプリを共有し合えるため、割高感は多少なりとも減らせるはず。ユーザーが居なくても、十分満足できると思う。小生的にiPhone 6 Plusに「ATOK for iOS」の組み合わせは鉄板だと思うのだが、いかがだろうか?