パナソニックは9月25日、液晶テレビ「4K対応ビエラ AX900」「4K対応ビエラ AX700」両シリーズの発表に合わせて、パナソニックセンター東京にて報道関係者向けの発表会を開催した。発表会には「ビエラ」シリーズのイメージキャラクターを務める綾瀬はるかさんもゲスト出演。新たなプロモーション施策「ビューティフルジャパン」の発表も行われた。

「AX900」は高輝度のIPSや忠実色再現技術「ヘキサクロマドライブ」の採用により「ビエラ」で最高の画質を実現したシリーズで、85V型、65V型、55V型をラインナップ。「AX700」は超解像技術「4Kファインリマスターエンジン」やHDCP 2.2に対応しつつも価格を抑えたシリーズで、55V型、48V型、40V型をラインナップ。いずれも発売は10月17日となっている(詳細は「AX900」「AX700」それぞれの記事を参照のこと)。

発表された「4K対応ビエラ AX900」「AX700」

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伸びる4K市場で「見る」「撮る」「残す」を揃えて攻勢を掛ける

パナソニック 常務役員 コンシューマーマーケティング ジャパン本部の中島幸男本部長

発表会ではまず、パナソニック 常務役員 コンシューマーマーケティング ジャパン本部の中島幸男本部長が登壇。4Kテレビ市場の現状について語った。中島本部長は、「(2011年7月の地上デジタル放送完全移行に伴う)地デジ特需により、ここ数年のテレビ市場は落ち込んでいた」と前置きしつつも、「特需の際に薄型テレビを購入した人の買い換え需要が発生し、今後は市場が回復する」との見通しを説明。

大画面テレビを中心に市場規模の下げ止まりがみられるといい、4Kテレビに対する注目が高まっているという。とりわけ50V型以上において4K化への関心が高いといい、「4K対応テレビの売上は予想以上」と中島本部長は語る。50V型以上のサイズにおける4K対応テレビの構成比は、2013年10月に発表されたDisplay Serchの2014年見通しでは34%だったのに対して、2014年第1四半期に発表されたレポートでは37%に上方修正。台数ベースでは2013年発表時点での2014年予測が23.7%だったのに対して、2014年第1四半期発表のレポートでは32.0万台へ大幅に上方修正された。

【左】買い換え需要の増加により、2011年の地デジ特需の反動による落ち込みから回復するとの予測 【右】50V型以上における4Kテレビの構成比が予想以上の伸びをみせている

4K対応テレビの購入意向と実際の購入者の満足度においても、好意的な結果が得られている。購入意向を尋ねたパナソニックの調査では「4Kテレビを購入・検討する」と49.1%が回答し、実際の購入者に満足度を尋ねた質問では「満足」と回答した人が84%にも上った。

このような強気の市場予測に加えて、4K動画記録が可能なデジタルカメラ「LUMIX DMC-GH4」「LUMIX DMC-FZ1000」、4K画質で保存できる「DIGA DMR-BRZ2000」などのBD/HDDレコーダーを合わせたトータルソリューションとして「見る」「撮る」「残す」をパナソニック製品で行える点を中島本部長は強調。「パナソニックは4K化を強力に推進する」とコメントした。

【左】4K対応テレビの購入意向と満足度 【右】パナソニック製品で「見る」「撮る」「残す」の全てを行える