そのほかの機能にもさまざまな進化が見られる。まずアートフィルターには、新モードとして「ヴィンテージ」と「パートカラー」が加わった。「ヴィンテージ」は、写真のプリントに生じる経年劣化のような変色効果を加えるエフェクトだ。「パートカラー」は、特定の色以外をモノトーンに仕上げるエフェクトだ。色は全18色から選べる。

【左】通常モード(原寸大画像を見る) 【右】新アートフィルター「ヴィンテージ」で撮影(原寸大画像を見る)

【左】通常モード(原寸大画像を見る) 【右】新アートフィルター「パートカラー」で撮影(原寸大画像を見る)

手ブレ補正は、一般的な上下と左右方向の角度ブレ補正に、光軸回転ブレ補正を加えた3軸補正に対応する。上位モデルE-P5の5軸手ブレ補正には及ばないが、補正の効果は良好といえる。試用では、キットに付属する標準ズームのテレ端(焦点距離84mm相当)を1/10秒の低速で撮影しても、ほとんどのカットをブレなしで撮ることができた。上位モデルと同じく「半押し中手ぶれ補正」に対応したことで、補正の効果を背面モニター上で確認可能になったこともありがたい。

さらに、夜景や星空を撮る際に自動的にカメラ内で合成(比較明合成)を行って、光跡を美しく記録する「ライブコンポジット」機能や、複数カットを1枚の写真にまとめて記録する「フォトストーリー」機能、マニュアルフォーカスの際のピーキング表示機能、内蔵Wi-Fiによるスマホとの連携機能などを「PEN Lite」シリーズでは初めて搭載した。また、新シーンモードとして「流し撮り」を、新ムービーエフェクトとして古い映画風の動画に仕上げる「オールドフィルム」をそれぞれ追加している。

【左】ライブコンポジットで撮影。(F8 1秒×180枚) 露出補正:±0 ISO200 ホワイトバランス:オート 焦点距離:12mm レンズ:「M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0」(原寸大画像を見る) 【右】初期設定の場合、十字ボタンには、露出補正とフラッシュモード、AF測距点の選択、ドライブモードが割り当てられている

【左上】装着する全レンズで作動するボディ内手ブレ補正機構を搭載。CIPA準拠での補正の効果は3.5段を誇る 【右上】メニューの基本デザインはこれまでを踏襲。撮影メニューでは、画質モードやアスペクト比、デジタルテレコンなどを設定できる 【左下】カスタムメニューが充実していることは同社製品に共通した特長のひとつ。細かい設定を自分流にカスタマイズすることで操作感を高められる