Texas Instruments(TI)は9月4日、偏心モータ(ERM)とリニアバイブレータ(LRA)方式によるハプティクス効果を搭載した試作を迅速かつ簡単にするハプティクスBluetooth開発キット「DRV2605EVM-BT」を発表した。

同キットは、ERM/LRA向けのハプティクスドライバ「DRV2605」と、SimpleLink Bluetooth Low Energy(BLE)ワイヤレスマイコン「CC2541」を搭載する。また、BLEと無償のiOSアプリを使用し、煩雑な配線やハプティクス波形の生成をせずに、Immersionのライセンス済みの100種類を超えるハプティクス効果を収録したライブラリから触覚フィードバック、通知、アラートなどの機能のためのハプティクスシーケンスとLED点灯パターンの作成が可能になる。これにより、ウェアラブル、携帯医療用機器から、ヒューマンマシンインタフェース(HMI)の操作パネルや拡張現実など、広範な触覚機能付きアプリケーション向けにテストを行うことができる。さらに、LRAが実装されアルカリ電池で動作するため、開発キットを機器の表面に取り付けて、迅速にハプティクス効果を確認できる。そして、iOSアプリにより、オンボードLEDの制御が可能になり、光の点滅効果も併用して評価できる。

この他、TI Designsのリファレンスデザインにより、スペースに制約のある低消費電力ワイヤレスシステムおよびタッチリモコン、スマートウォッチ、携帯型インシュリンポンプなどへのハプティクス技術の搭載を可能にする。また、BLE搭載のハプティクスフィードバックとiOSアプリリファレンスデザイン「TIDA-00266」には、腕に装着する製品のための回路図やレイアウトファイル、試験結果、サンプルコード、ユーザー向けの包括的なドキュメンテーションの他、CADファイルも収録されている。

なお、価格は99ドル。すでに販売を開始している。無償のiOSアプリは、Apple App Storeで入手可能となっている。

ERM/LRA方式によるハプティクス効果を搭載した試作を迅速かつ簡単にするハプティクスBluetooth開発キット「DRV2605EVM-BT」