Q:日本に残されたもう1つのマーケットがサーバですね。そこはいかがですか。

A:そうなんです。まずここですが、今は外資系ばかりですよね。

Q:実はBroadcomが、ARM v8ベースのサーバ製品のアナウンスをされました。他にもAPMやCaviumも同様のアナウンスをしている。BroadcomとかCaviumはこれまでMIPS 64を使われてきた半導体ベンダですが、次世代製品ではこれをARM v8に入れ替えられる。

A:あれは、物凄い大英断だったと思うんです。もちろんライセンス的にこれが起きたのはもう少し前だったんですが、「またそんな」と思ったんですけれど、本当になってしまいました。あと、中国系もBaiduが採用を発表しました。

Q:日本メーカーで、そうした動きはありますか? 今では外資系のメーカーが多いですが、例えば富士通とかはまだサーバを作っていますよね。

A:実際、そこをどうしようかというのが問題で、例えば富士通は元々SPARCをやっていたし、x86もやってきた。

Q:NECもいますね。彼らはItaniumを捨てて、またACOSに戻られましたけど、ただそれはある意味チャンスですよね?

A:チャンスですね。

Q:もちろん、小さなベンダに関しては、ではAMDから買いましょう、Caviumから買いましょう、Marvellから買いましょうといった話だと思うのですが、ただ多くのベンダがARMベースのサーバマーケットに入ってくる事は間違いない。そうなったときに、日本のメーカーに対してどうでしょう? という事だと思うのですが。

A:私としては絶対、取れない訳はない。使っていただくしか無い様にするのが仕事です。今日はここまでしか言えませんけどね(笑)。全身全霊を持ってサポートいたします、という事です。

Q:日本の場合、サーバにまだレガシーのソフトウェアがかなり多い。それはNEC、日立、富士通といったベンダがこれまで出してきたものです。ただそうしたものは、どこかのタイミングで全部リプレースをかけないといけない。そこには一定の商機があると思うのです。もちろんIntelという巨大な競合もいるわけですが、ここのところをARMも少しずつ伸びてゆけるのかな、と見ています。

A:問題は、日立なんかの場合は高信頼性サーバがありますよね。例えばあそこを、コアだけSHからARMに変えてもらえたら嬉しいんですけどね。ただ反対に、(ベンダが)Handcraftできるという意味ではIntelよりはマシです。そして、「内製コアじゃないとね」と言われたら、「そこは最大限サポートします」というのが私どもの立場ですね。

Q:それはもうどちらがいいのか、という話ですね。

A:そうです。それはどう思われますか?

Q:個人的には、そのメーカーがどれだけIntelとアドレスしてきたか、ですね。例えばItaniumの時に、日本のメーカーはIntelと物凄く深くアドレスしてきました。そこまで深くアドレスしていれば、当然情報も一杯入ってくるわけで、その点では少なくともARMに乗り換えるメリットがあるのかな、とは思います。

A:仰るとおりです。丁度90年の後半はIntelにおりました。そしてメーカーに行くと、「お前らECCとParity付ければいいと思ってるだろ。そういうものじゃないんだぞ」というのを散々言われてきました(笑)。そこから10年位かけてサーバ分野を制覇されたIntelに対して、ウチも取り組んだら10年か15年かけていくしかないですね。

Q:それはつまりそういう方向性に行こうとされているという事ですか?

A:その通りです。間違いありません。