プロローグ/エピローグを手掛けたのは放送作家の鈴木おさむ氏

そしていよいよエピローグ。ここでは、プロジェクションマッピング技術を用いて、トイレの助の仲間たちによる歌が流れ出す(画像21)。うんちやトイレ、それに続く下水、そして世界のトイレ状況などについて学んだ後、あなたは何を感じるだろうか。ぜひ、この感慨深いものを感じ取ってほしい。

画像21。エピローグはトイレの助と仲間たちが歌う「ありがトイレ」。作詞は後述する、鈴木おさむ氏

以上が各エリアの紹介だ。なお今回の企画展では、その展示内容において中心的な役割を果たしたのが、かつての同館の科学コミュニケーターで、それもうんちとトイレのスペシャリスト(通称「うんこコミュニケーター」←すごすぎ(笑))として大活躍した坂巻たみ氏だ(画像22)。2013年3月末で未来館科学コミュニケーターを卒業し、現在は同館展示企画開発課の所属となっており、普段は前面には出ていないが、今回の企画展はその集大成ともいえる内容である。ちなみに、今回のプレス内覧会の展示説明は坂巻氏によって行われた。

またストーリー部分(プロローグおよびエピローグ)のプロデューサーとして脚本を手がけたのが、フジテレビの「SMAP×SMAP」などの構成をはじめ、映画や舞台の脚本、小説なども手がける放送作家の鈴木おさむ氏だ(画像23)。内覧会冒頭の会見では、鈴木氏と未来館の館長で宇宙飛行士の毛利衛氏によるトークセッションが行われ、そこでは毛利氏が、「宇宙のトイレは無重力なので浮いちゃうから大変なんですよ」といった経験者ならではの話や、前述したように少年時代に肥だめに落ちたエピソードなどを披露。

一方の鈴木氏は、企画展に関わるのは今回が初めてということで、「未来館がこういう企画展を行うこと自体に驚きました」とし、中でもエリア3のすべり台には驚かされたという(画像24)。さらにはその後の下水として流れていった後の、我々が「何となく知っている」気になっている部分をきちんと作ってあるところにはとてもビックリしたとしている。また、子供は楽しめるし、大人は考えられる仕組みなので、「たくさんの家族が来てくれることを楽しみにしております」とコメントした。

画像22(左):未来館展示企画開発課の坂巻たみ氏。今回の企画展は、まさに坂巻氏の集大成の企画展といえよう。画像23(中):今回のプロローグとエピローグのストーリーを担当した放送作家の鈴木おさむ氏。画像24(右):鈴木氏が驚かされたという、巨大洋式トイレ型すべり台の前で、毛利氏と、光浦オンチと、子供たちと記念撮影

以上、科学系展示のこの夏イチオシである未来館の「トイレ? 行っトイレ!~ボクらのうんちと地球のみらい」、興味を持っていただけたのではないだろうか? 文章と写真だけでは紹介しきれないところが多々あるので、ここはぜひともご自分の目で確かめてほしい。また、未来館ショップではブリットくんなどがあしらわれた文房具やアクセサリーなども販売中だ(画像25)。

画像25。企画展限定グッズも販売されている

そして、何度もお話ししているが、お子さんのいる方、お孫さんのいる方は、甥っ子・姪っ子のいる方は、ぜひ子供たちを連れて行ってあげてほしいし、体験させてあげると同時に一緒に考えてみてほしい。必ず、ものの見方としてプラスになるものがあるはずだ。

さらに、この夏休みは同企画展に関連したさまざまなイベントやワークショップなどが用意されており、夏休みの宿題の題材にもなる仕組みだ。特に、7月26日(土)・27日(日)は、水の日記念イベント「トイレまつり」として、両日合計で9種類のワークショップやトークイベントなどを用意。そのほか、8月9日(土)も夏休み宿題イベント「トイレの裏側を探ろう!」として、やはりワークショップやパネル展示など3種類を用意。詳しくは、未来館のホームページをチェックしてほしい。