東京五輪に向けて、翻訳技術を使ったアプリ「はなして翻訳」「うつして翻訳」をさらにブラッシュアップし、高性能化するといったサービス面に加え、ネットワークでは急増するトラフィックを処理するために新技術を投入する。

2010年に比べて、2020年になるとデータトラフィックは1,000倍に達するという試算を出し、第4世代のLTE-Advancedや第5世代の携帯電話サービスを導入。トラフィックの高い場所にはスモールセルを配置し、既存エリアと連携して通信することで、安定性を向上させる。

それでも、東京五輪期間中は、予測される1,000倍を超える莫大なトラフィックが大会期間中の6週間、開催エリアに集中すると見ている。この一時的、局所的なトラフィックに対処するためには、主催者側との連携も必要だと加藤社長は強調。競技場などに無線LANを設置したり、期間限定で周波数を割り当てるといった対策を要望した。

キャリアが提供する無線LANサービスについては、サービス、利便性、セキュリティ、コストといった観点から、訪日外国人向けに1日単位の課金などの一時的なサービスを提供したり、ID/パスワードの入力を簡略化しつつ、セキュリティをどうするか、といった点も検討していく。これは、無線LANビジネス推進連絡会が中心となる見込みだ。