中身に目を向けてみると、メモリはXperia Z2が、バッテリーはAQUOS ZETAがリードしており、一長一短であることがわかる。ただし、メモリについてはXperia Z2が他の機種を圧倒しているだけで、AQUOS ZETAが特別劣っているわけではない。

また、バッテリーに関しては逆にAQUOS ZETAが実使用時間で20時間以上の差をつけているが、だからといってXperia Z2がぜぜん持たないということはない。メモリにしろバッテリーにしろ、普段使いする分にはどちらも十分な性能を備えている。あとはもう、自分がどちらを重視するかという好みの領域だ。

面白い違いが出ているのがカメラ機能だ。Xperia Z2は約2070万画素のカメラに、デジカメ部門で培った技術を惜しげもなく投入。「プレミアムおまかせオート」など同社のデジカメと同じモードも搭載し、もはやデジカメと遜色ない画質と性能を誇っている。夜景や記念撮影などで単純に綺麗な写真を撮りたいなら、Xperia Z2はかなりオススメだ。新たに搭載されたタイムシフト動画機能も面白い。

カメラまかせで綺麗に撮れる「プレミアムおまかせオート」は12種類のシーンを認識。被写体や撮影者の状況もb認識しつつ撮影してくれるという

リアルタイム

一方のAQUOS ZETAの方は前モデルよりもあえて画素数を落とし、1310万画素とした。なぜ画素数を落としたのかというと、おそらく今回からの新機能である「リアルタイムHDR」のためではないかと予想している。

「リアルタイムHDR」は、通常複数枚を撮影して合成するHDR(ハイダイナミックレンジ合成)撮影を1ショットの撮影で行う新機能。しかも、HDRするとどういう写真になるのか、プレビューでリアルタイムに確認することができるのだ。HDRは逆光で顔が黒つぶれしたり、逆に青空が白飛びしてしまったりするのを防ぐことができる便利な機能だが、逆にそれが不自然になってしまう場面もある。「リアルタイムHDR」ならHDR化後の写真がプレビューされるので、それを見て不自然だと思うならHDRを切ればいいだけ。おそらく画素数を落としたのは、従来までの1600万画素ではリアルタイムHDRの処理が追いつかなくなってしまうおそれがあるからではないだろうか(あくまでも予測だが)。