説明書を読まなくても使い方がわかるのが、iPhoneの魅力であり強みです。しかし、知っているつもりでも正しく理解していないことがあるはず。このコーナーでは、そんな「いまさら聞けないiPhoneのなぜ」をわかりやすく解説します。今回は、「標準の「マップ」とGoogleマップ、どっちがいいの?」という質問に答えます。

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標準装備の「マップ」とGoogleマップのどちらがいいかという質問ですが……状況次第です。それぞれに特徴と長所を備えているため、TPOに応じて両方のアプリを使い分けることもひとつの方法でしょう。「Googleマップ」の本体サイズは20メガバイト前後、地図などの一時保存されるデータもせいぜい50メガバイト程度ですから、ディスク容量を圧迫することもありません。

iOSに標準装備の「マップ」は、リンクをタップして起動するなど他のアプリとの連携を図りやすいことが強みです。メールや連絡先に記載された住所(自動的にリンクが設定されます)をタップすればその地図を表示できるほか、Siriの機能を利用して目的地へのナビゲーションを行うこともできます。Mac(OSは最新のMavericks)を利用していれば、Macで検索した経路をiPhoneで表示することも可能です。地図は線で構成されるため(ベクターグラフィックス)データ量が少ないうえ、都市部では建物の3D表示もこなします。

いっぽうの「Googleマップ」は、Googleが持つ充実した地図データを参照できることがメリットです。店舗名や建物名といった地図関連情報は質・量ともに圧倒的で、行き先検索をしたときのヒット率はiOS標準の「マップ」を上回ります。

電車の乗換検索やリアルタイムの交通情報(渋滞情報)の表示は、「マップ」にない「Googleマップ」ならではの機能です。場所によっては、その場にいるかのように周囲の写真を表示できる「ストリートビュー」も利用できます。

このように説明すると、「Googleマップ」の機能の高さが際立って感じられますが、何度かのアップデートを経てiOS標準の「マップ」も精度が高まり使いやすくなりました。「マップ」の機能では足りないときに「Googleマップ」を使う、というスタンスがもっとも現実的な方法なのかもしれません。

iOS標準装備の「マップ」。情報量ではGoogleマップに譲りますが、他のアプリとの連携しやすく普段使いには便利です

電車の乗換検索など多くの情報を参照できる「Googleマップ」。リアルタイムの交通情報を参照するときなど、いざという場合に備え常備しておきたいアプリです