ヤフー(Yahoo!)によるイー・アクセス買収が27日に発表された。翌28日のヤフー株価は5カ月ぶりの下落率を記録し、市場では評価されなかったようだ。イー・アクセス買収は、ヤフーの捨て身の行動になってしまうのか。3月27日に開催された緊急記者会見の模様とは別に、ここでは買収の背景や今後の展開について考察してみる。

既報の通り、ヤフー(Yahoo!)によるイー・アクセス買収が3月27日に発表された。翌28日のヤフー株価は5カ月ぶりの下落率を記録し、今回の買収は市場では評価されなかったようだ。ヤフーのイー・アクセス買収はヤフーの捨て身の行動になってしまうのか。27日に開催された[緊急記者会見の模様は当日のレポート記事を参照いただくとして、ここでは買収の背景や今後の展開について考察してみる。

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ヤフーによるイー・アクセス(ウィルコム)買収で何が変わるのか?

6月スタートが予告された「Y!mobile (ワイモバイル)」のサービスだが、ヤフー代表取締役社長の宮坂学氏によれば、料金体系などサービスの詳細はこのタイミングで発表されることになるという。つまりまだ現在は今後の展開について予測の範囲を出ないが、結論からいってしまえば「ほぼ変わりない」といっていいだろう。

取引そのものはヤフーが、ソフトバンクの持つイー・アクセス株の99.68%を取得するというもので、構図的にはソフトバンク直下にあったイー・アクセスがヤフー傘下へと移った形だ。ヤフーの資本構成は本国Yahoo!のものも含まれやや複雑なものの、ソフトバンクが同社議決権の42.2%を握っており、実質的子会社となっている。