このMOVERIOはこのメガネ部分とコントローラ部分の2つのハードウェアで構成されている。使用時はメガネから出ているケーブルのコネクタをこのコントローラに接続する必要がある。
このコントローラは液晶ディスプレイこそ搭載していないが、それを除けばまるでAndroidスマートフォンのような形状だ。上部はタッチ操作のためのパネルで、下部には3つの物理ボタンがある。ちなみに、このMOVERIOは基本的にAndroid 4.0でドライブされている。
充電については、このコントローラにmicroUSBのコネクタを持ち、USB接続で充電するようになっている。充電用のACアダプターが付属するが、ノートPCとUSBケーブルで接続して充電することも可能だ。駆動時間はメーカー公称で動画連続再生で6時間とのことだが、たしかに普通に使って4時間以上は持つという感じだ。
なお、MOVERIOはスマートフォン同様、さまざまなセンサーを搭載しており、GPS、地磁気センサー、加速度センサー、ジャイロセンサーなどを搭載している。
使用環境ってどないやねん?
電源オンはコントローラ側面のスライドスイッチで行うことができる。スイッチオンからしばらくして、EPSONのロゴ、MOVERIOのロゴが表示された後にデスクトップが表示される。
このデスクトップは普通のAndroidのホーム画面と同じではなく、MOVERIOのためにカスタマイズされており、以下のようなアイテムが配置されている。普通のAndroid端末と異なり画面撮影やキャプチャが困難であるため、言葉で紹介する。
左上隅:アイコンクリックでGoogle検索を起動。フリックで文字入力できる。
右上隅:アイコンクリックでアプリのラウンチャーを起動できるアイコン。タブでウィジェットも表示可能で、デフォルトのウィジェットは「Kobo」関係、音声アシストなど。
左下:3つのAndroid物理ボタンのアイコンが備えられている。
右下:時計、Bletooth、バッテリ残量表示。
ちなみに、カーソルはコントローラのタッチパネルで指を滑らせることで移動でき、タップで決定する。
中央部には普通のAndroidのホーム画面のようなゾーンがあり、アイコンやウィジェットを配置できるのだが、デフォルトでは以下のようなアイコンが左から配置されていた。これは発売前の製品なので、実際の製品では異なるかもしれない。
設定
ギャラリー:動画、静止画像を表示できる
ブラウザ
Moverio Mirror
カメラ
KOBOアプリ
ほとんどは普通のAndroidで見慣れたアプリたちだが、「Moverio Mirror」だけは目新しい。これはMOVERIOのためのアプリで、Miracastのためのアプリだ。
MiracastはWi-Fiでディスプレイを1対1で接続する技術で、他のMiracast対応デバイスの画面をMOVERIOに表示できる。たとえば、Android OSは4.2からこのMiracastに対応しているので、Android端末で動画を再生したり、他の人が表示しているデータをチェックしたりすることができる。
このMOVERIOは基本的にはAndroid 4.0で動作しているとはいえ、その独自のUI(ユーザーインタフェース)のため、通常のAndroidアプリを普通に動かしても使いにくいので、エプソンはMOVERIOのために、独自のストア「MOVERIO App Store」をオープンし、MOVERIOで使いやすいアプリを提供する予定だ。逆に言うと標準のGooglePlayは使わない。
この独自ストアはBT-200のサービスは発売開始とともに行われるということで、今回、借用した時点ではまだ開始されていなかった。