多種多様な候補から自分好みの端末を選択でき高度なカスタマイズが可能、それがAndroidの魅力であり強みです。しかし、その自由度の反面わかりにくさを指摘されることも少なくありません。このコーナーでは、そんな「Androidのここがわからない」をわかりやすく解説します。今回は、「Wi-Fiの周波数帯は2.4GHzと5GHzのどちらがいいの?」という質問に答えます。

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無線LAN(Wi-Fi)には、IEEE 802.11gやIEEE 802.11nなどいくつかの規格があります。その規格ごとに、どの周波数帯域を使用するか、使用できるアンテナは最大何本かといった仕様が決められており、Android端末によっても対応するWi-Fi規格に違いがあります。

2014年2月現在、最速の無線LAN規格は「IEEE 802.11ac」です。電波の状態や障害物の有無など通信環境次第ではLTEを大幅に上回る高速通信が可能になります。ただし、2014年1月に正式規格となったばかりということもあり、サポートしている端末はわずかです。現在流通しているAndroid端末がサポートする無線LAN規格としては、その1つ前の「IEEE 802.11n」がもっとも速い規格となります。

IEEE 802.11nは、通信に使う周波数帯が2.4GHzか5GHzかで速度や安定性に差が出てきます。2.4GHz帯は集合住宅など近隣に無線LANアクセスポイントが多数ある環境では混雑しやすく、電子レンジなど家電製品が発する電磁波に干渉されがちなため、5GHz帯のほうが高速で安定した通信回線を確保できるといわれています。一般的な日本の住宅であれば、2.4GHz帯より5GHz帯のほうが高速に通信できることでしょう。

2.4GHzと5GHzのどちらで接続するかは、Android 4.2以降の場合、Wi-Fiの詳細設定画面で選択できます。初期値では「自動」に設定されていますが、「5GHzのみ」を選択しておけば確実に5GHz帯が使用されます。ただし、無線LANルータ/アクセスポイントが5GHzでの通信をサポートしていなければなりません。

無線LANルータ/アクセスポイントがIEEE 802.11n対応かつ2.4GHzと5GHzの両方をサポートしているときには、5GHz帯で接続したほうが高速なうえ通信も安定します

(記事提供: AndroWire編集部)