ライフメディアは、10代から40代のスマートフォンを保有する男女1,200名を対象に「スマートフォン所有率調査」を実施し、調査結果を公開した。同調査では、16~49歳のスマートフォンユーザーに対し、現在所有している端末とその契約キャリア、次に買いたい端末などを尋ねた。結果をまとめると、各年代ともに端末ではiPhoneの所有率が最も高く、キャリア別ではソフトバンクの所有率が最も高かった。また、次に買いたいiPhoneのキャリアとして人気が高いのもソフトバンクだった。
同調査結果によると、調査対象の全ての年代でiPhoneへの所有率が60%と過半数を大きく超え、Androidを上回る結果になった。iPhoneを購入した理由については、「性能」(51.4%)、「デザイン」(40.6%)、「使いやすさ」(37.8%)に高い支持が集まった。
また、iPhoneで契約しているキャリアの割合を比較すると、10代はソフトバンクが49%、KDDI(au)が43%と拮抗しているものの、20代以降ではソフトバンクユーザーの割合が過半数を超えるという結果になった。一方でiPhone 5s/5cから取り扱いを開始したドコモは、全ての年代で所有率が10%を下回った。ソフトバンク版iPhoneの所有率が高くなった理由としては、iPhoneの取り扱いを最も早く開始し、ノウハウを蓄積していることなどの理由が考えられる。
また、次に買いたいスマートフォンとしてiPhoneを選んだ回答者を対象に、どのキャリアを選択したいか聞いた質問では、ソフトバンクが10代で50%、20代で50%、30代で47%、40代で46%と全ての年代でトップとなった。全年代で2位のKDDI(au)にも10%以上の差をつけており、ソフトバンクへの支持の強さが明らかになった。一方、ドコモは全年代で20%未満となった。ようやくiPhoneの取り扱いを開始し、巻き返しを図りたいドコモだが、調査結果を踏まえると道のりはなかなか厳しそうだ。
ソフトバンクが年代を問わずに高い支持を集めた背景としては、多種多様なキャンペーンだろう。例えば、今各社が展開している学割を比較すると、学生だけでなくその家族の月額費用も割り引くという点は共通しているが、ソフトバンクはその他のキャンペーンを併用したときの割引金額が他社に比べて多く、家族全員でキャリアを乗り換える際にお得感が強い内容になっている。
例えば、家族4名(うち学生2名)でiPhoneをMNPで購入し、それぞれ3年間利用した場合を比較すると、ドコモは基本使用料3年間無料が適用され、4人が3年間で11万2,320円分の割引となるほか、KDDI(au)は基本使用料3年間無料に加えて家族全員での乗換えを対象に「U25家族セット割」が適用され、3年間で18万3,120円分の割引となる。一方のソフトバンクは基本使用料3年間無料に加えて、家族全員での乗換えを対象にした「学生家族まるごと割」、さらにMNPでの購入者を対象にした「のりかえサポート」が適用され、3年間で26万7,120円分と他社よりも割引額が大きくなる。また、iPhone 5cを購入する場合は、「iPhone 5c購入サポート」も適用されるため、割引額は3年間で30万9,120円分にもなる。
3社の学割などのキャンペーンを比較すると、ドコモは最も割引額が小さく、経済性を重視したいファミリー層にとってはお得感の魅力が薄いと言えそうだ。その点が調査結果におけるキャリア支持の低さに結び付いているようにも思われる。一方のソフトバンクは、「つながりやすさ」としてアピールされる通信品質の改善に加え、お得感のある大胆なキャンペーンも様々展開しており、品質とお得感が両立していることがユーザーの支持を集めたのではないかと考えられる。