パナソニックは1月9日、フルHD(1,920×1,080ドット)/60p記録対応のデジタルビデオカメラ「HC-W850M」「HC-V750M」を発表した。いずれも発売は2月20日で、価格はオープンとなっている。推定市場価格はHC-W850Mが110,000円前後、HC-V750Mが90,000円前後。

左列が「HC-W850M」、右列が「HC-V750M」

2製品とも、4つのレンズ群を別々のモーターで制御する「4ドライブレンズシステム」を民生用デジタルビデオカメラとして世界で初めて搭載するモデル。これによりボディを大型化することなく、高画質や20倍の高倍率光学ズームを実現している。撮像素子は光を効率よく取り込める「新・大型セル&裏面照射型高感度MOSセンサー」、映像エンジンは新開発の「クリスタルエンジンPRO+(プラス)」を搭載。新・大型セル&裏面照射型高感度MOSセンサーは、センサーの有効エリアが従来モデル「HC-V720M」比で約2倍となり、高精細かつ低ノイズな映像を実現する。また、クリスタルエンジンPRO+により高速処理が可能となり、ハイビジョン画質でのスーパースロー撮影が可能となった。

「HC-X920M」などで採用された「傾き補正」はさらに進化。補正範囲が約2倍となったほか、「切」「ノーマル」「強」の3段階での切り替えが可能となった。アルゴリズムも改善されており、追従性が向上。スピーディに傾きを補正できるようになった。また、手ブレ対策としては従来通り「5軸ハイブリッド手ブレ補正」を搭載。傾きも手ブレも柔軟に対応できるようになっている。

HC-W850Mには、液晶モニターの側面にサブカメラを搭載。メインカメラと合わせて2基のカメラで同時記録を行うことができる。サブカメラで撮影した映像は、メインカメラで撮影した映像にワイプ(小窓)表示される。

サブカメラを使った「ワイプ撮り」が可能

HC-W850Mの側面。液晶モニター部にサブカメラが搭載されている

2モデルとも、IEEE802.11b/g/nのWi-Fi(無線LAN)接続機能を搭載。専用アプリ「Panasonic Image App」をインストールしたスマートフォンやタブレット端末からLAN経由でライブビューを確認できるほか、撮影した動画から数コマのベストシーンを切り出した静止画をSNSにアップロードできる「おまかせフォトコラージュ」、「Ustream」を使ったライブ動画配信などを行える。

主な仕様は次の通り。メインカメラの撮像素子は裏面照射型の1/2.3型MOSで、有効画素数は動画撮影時が603万画素(16:9時)、静止画撮影時が521万画素(3:2時)・603万画素(16:9時)・472万画素(4:3)、35mmフィルム換算のレンズの焦点距離は動画撮影時が29.5~612mm(16:9時)、静止画撮影時が33.5~669.9mm(3:2時)・29.8~612mm(16:9時)・36.2~724.6mm(4:3時)、F値はF1.8~F3.6。HC-W850Mのサブカメラは撮像素子が1/4型MOSで、レンズの焦点距離は37.2mm(35mmフィルム換算、動画撮影モード時)、F値がF2.2となっている。

モニターは約46万ドット・3型液晶で、記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカードが利用可能なほか、HC-W850Mは64GB、HC-V750Mは32GBのメモリを内蔵している。記録形式は動画がAVCHD、MP4、静止画がJPEG。

サイズはHC-W850MがW65×D161×H73mm、HC-V750MがW65×D141×H73mm(いずれも付属バッテリー使用時)、撮影時重量はHC-W850Mが約447g、HC-W750Mが約397g(いずれも同梱バッテリーパック使用時)となっている。