最後は、LGエレクトロニクス・ジャパンが今秋発売したばかりのロボット掃除機シリーズの最新機種「HOM-BOT(ホームボット) スクエア VR6340LV」。スクエア(四角)な本体が最大の特徴で、ゴミを掻き出すエッジブラシの長さを延長するなど、従来機種を改良した上で求めやすい価格設定にして、普及モデルとして市場に投入した一台だ。現時点では、実売で5万円前後で販売されている。
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LG、四角いロボット掃除機「HOM-BOT スクエア」の普及価格帯モデル
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【左】高さ8.9cmの薄型でスマートな本体。LEDで光中央のパネルでタッチ操作が可能 【右】充電ステーションはやや大型で仰々しい印象だが、高さが12.8cmと薄いので、家具下などに収めておけば目立たない |
本体サイズは縦横34cmの正方形で、ルンバとほぼ同サイズだが、四角いために総面積が大きくなるため、パッと見は大きく見える。高さは8.9cmと今回紹介する3機種の中では最も薄い。
本機種の長所は穏やかな運転音。騒音値は48dBと一般の掃除機と比較しても最小レベルだ。夜間の掃除や隣近所の騒音が気になる住宅に心強い。そのぶんパワーも若干弱い印象だが、「ターボモード」に切り替えることも可能だ。
また、スクエアな本体により、側面の回転ブラシをより外側に設置でき、ブラシの脚が壁や隅に届きやすくなり、壁際の掃除が得意だ。バーチャルに壁を作って侵入を防ぐ機能はない代わりに、「マイスペースモード」(範囲指定掃除)があり、リモコンで本体を動作させた場所を記憶させ、そのエリア内だけを掃除できる独自の機能があり、意外に便利だ。
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【左】エッジブラシが前方の角2カ所にギリギリの位置に取り付けられており、遠くまでブラシが届き「アシスト」能力が高い。真ん中の回転ブラシはらせん状に刷毛が取り付けられ、カーペットなどの奥のホコリや床の小さな溝にも入り込める 【右】ダストボックスは0.6Lの大容量。HEPAフィルター搭載で、吸い取った微細なホコリも排気に出さない。ダストボックスは水洗いも可能 |
障害物を回避するセンサーは、COCOROBO同様に超音波センサーを採用。障害物までの距離を認識して回避するとのことで、実際に動作させてみても他の2機種と比べると家具や建具に体当たりしていくことがほとんどない。障害物に当たって方向転換するのではなく、直前に速度を緩めて静かにターンする。建具や家具を傷つけずに優しく静かに掃除したい人に向いている。
ただし、ルンバやCOCOROBOに比べるとあまり反復せずに念入りには掃除しない。そのぶん全体を掃除するまでの時間は短いため、在室時に手早く掃除したい人にもオススメだ。
動画 |
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他の機種に比べると動作音が圧倒的に静か。動きは直線的、直進的な場合が多く、比較的法則的な進み方をする。壁や家具などの障害物を見つけると直前で停止し、スムーズに方向転換するのは優秀(動画を再生するにはここをクリック) |
ロボット掃除機を有効活用するために……
以上、年末の大掃除にオススメのロボット掃除機3製品を紹介したが、それぞれに一長一短がある。住居環境や目的、ニーズ、求める清掃能力などに合わせて最適な一台を選ぶのはもちろんだが、ロボット掃除機を活かすには床の上が片付いていることが第一の条件。ロボット掃除機は部屋のゴミやホコリはキレイに取り除いてくれても、整理整頓までは行ってくれないことを肝に銘じておこう。