リコーイメージングの「PENTAX K-3」が実売12万円前後(※)と買いやすくなっている。ローパスフィルターレスの2,435万画素CMOSの採用やローパスセレクターなど新技術を投入し、APS-C機としては高めの初値を付けた本機だが、発売からひと月が経過して急速に値頃感が出た格好だ。
※2013年12月6日時点PENTAX K-3本体のみ。筆者調べによる。
オリンパスの「OM-D E-M1」や富士フイルムの「X-E2」など話題の他製品とリリースタイミングがバッティングしたことや、充実してきた低価格フルサイズ機へ市場の注目が流れたことも関係があるだろう。既存のペンタックス機ユーザーについていえば、前モデルにあたる「K-5 II」「K-5 II s」の完成度の高さが買い換えを躊躇させている、という皮肉な一面もあるようだ。
だが、裏を返せば、K-3の購入を検討しているなら今がベストタイミング(に近い)ということでもある。そこで今回は、K-3を買おうかどうしようかと悩んでいる人の背中をもうひと押しするというお節介も込めて、実写レビューをお届けしたい。
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K-3の外見は、もはや見慣れた「PENTAX K」シリーズのフォルム。非常に細かな形状の違いこそあれ、ほぼ「K-5」シリーズのイメージを踏襲している。平面の組み合わせを基調としたデザインながら、ほどよくコンパクトなサイズと深く握りやすいグリップで、非常に持ちやすく扱いやすい。
扱いやすいという点では定評あるペンタックス製の一眼レフのインタフェース。「K-5」シリーズもよくできたインタフェースだったが、それをさらに練り込み、徹底的に改善している。たとえば、モードダイヤル。K-5(以下、特に断りがない場合は「K-5」シリーズを指す)同様、誤回転防止のためのボタンが付いているが、K-3ではこのボタン機構の有効/無効を切り替えるレバーが付いた。