オリンパスイメージングは9月10日、ミラーレス方式のレンズ交換式デジタルカメラ「OLYMPUS OM-D E-M1」を発表した。パッケージはE-M1本体のみのもの(10月上旬発売)と、交換レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ」が付属するレンズキット(10月上旬発売)、「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」が付属するレンズキット(10月下旬発売)の3種類が用意される。

価格はいずれもオープンで、推定市場価格は本体のみが145,000円前後、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-50mmが付属するレンズキットが170,000円前後、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mmが付属するレンズキットが220,000円前後。

「OLYMPUS OM-D E-M1」(写真は「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」を装着したところ)

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2012年2月に発表された「OLYMPUS OM-D E-M5」に続く「OM-D」シリーズ第二弾モデル。同社ではオリンパス製のミラーレス機の新フラッグシップモデルとして位置付けている。マイクロフォーサーズ規格準拠ながら、新開発の有効1,628万画素Live MOSセンサーと新画像処理エンジン「TruePicVII」により、同社が「オリンパス最高画質」と謳う画質が実現されている。

LiveMOSセンサーは新開発のものを搭載

内部構造

新開発のLive MOSセンサーでは、撮像素子内に37点の位相差AFセンサーを配置する像面位相差AF方式を採用。位相差AFに最適化して設計されたフォーサーズ規格準拠の交換レンズを装着した場合は像面位相差AFが自動選択され、一眼レフ「OLYMPUS E-5」に迫るAFスピードが発揮されるという。また、開放値F2.0クラスの交換レンズを装着した場合、E-5以上のAF精度を誇るとのことだ。

なお、E-M1ではレンズや設定に応じて像面位相差AFとコントラストAFのうち最適な方が選択される「DUAL FAST AF」を新たに採用。マイクロフォーサーズ規格準拠の交換レンズを装着した際は自動でコントラストAFが選択されるようになっている。マイクロフォーサーズ規格準拠のレンズ装着時、被写体に追従して合焦し続ける「C-AF」を選択した場合は、像面位相差AFとコントラストAFを併用。これにより、従来のミラーレス一眼が苦手としていた追従性が大幅に改善され、連写性能も最大6.5コマ/秒を実現した。

E-M5に引き続き搭載するEVF(電子ビューファインダー)も大幅に進化した。倍率は35mmフィルム換算で0.74倍とフルサイズセンサー搭載機に匹敵する水準で、液晶パネルは約236万ドットと高精細なものを採用。表示タイムラグも約0.029秒と快適な撮影をサポートする。さらに、30段階の色相調整、基準点を含めて8段階の彩度調整を行える、EVFならではのライブビューを生かした新機能「カラークリエーター」も搭載した。

約236万ドット表示のEVFを搭載

ボディ内蔵の手ぶれ補正機構は、静止画撮影から動画撮影までさまざまなタイプの手ぶれに対応する5軸手ぶれ補正機構を搭載。シャッター速度4段分の補正効果を有する。さらに、レンズ内蔵の手ぶれ補正機構では対応できないローリング(光軸回転)のぶれも補正可能となっているほか、歩行や呼吸時に起こるゆっくりとした大きなぶれも、マルチモーションISで的確に補正する。

そのほか、E-M5に引き続き防塵・防滴・耐低温性能を備え、スマートフォンやタブレット端末との連携を可能にするWi-Fi(無線LAN)接続機能を搭載した。耐低温性能はマイナス10度までの動作保証が付与されている。

主な仕様は、マウントがマイクロフォーサーズ、撮像素子が4/3型(17.3×13mm)・有効1,628万画素のLive MOSセンサー、対応感度がLOW(ISO100相当)~ISO25600、シャッター速度が1/8,000~60秒となっている。背面のモニターは約104万ドット・3型のタッチパネル式液晶、記録メディアはSD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I、Eye-Fiカード対応)が利用可能だ。動画の記録画素数が最大1,920×1,080ドット(フルHD)/30p。バッテリーはリチウムイオン充電池で、撮影可能枚数は約350枚。

本体サイズはW130.4×D63.1×H93.5mm、重量は本体のみで約443g、バッテリーとメモリーカードを含む状態で約497gとなっている。