検査を依頼した先は、愛研。大気、水質、土壌等に含まれる有害物質濃度分析をはじめ、さまざまな測定分析を専門に行い、官公庁や公共機関をはじめ、著名な企業へもデータを提供している民間の検査会社だ。

検査結果その1
塵量(総量) 0.57g
塵量(土壌由来等) 0.08g
アレルゲン量(Cry j1) ND
アレルゲン量(Der f1) ND
アレルゲン量(Der p1) ND
ダニ数 80匹
花粉数 8,440個
カビ数 66,436個

まずは、塵量の結果から見てみよう。総量は0.57g。うち、土壌由来のものは0.08gだった。他の4軒の結果と比べて、設置期間が短かったとはいえ、少ない数値。一応、目につきやすいゴミや砂埃に関しては、掃除機による掃除や拭き掃除でそれなりにクリーンなのかなと安堵した。また、スギ花粉、ダニの糞に由来するアレルゲン量はND(定量下限値未満)だった。

【左】検出された物質の顕微鏡写真。繊維塵 【中】検出された物質の顕微鏡写真。昆虫死骸片(脚) 【右】検出された物質の顕微鏡写真。鱗片

しかし、驚くべき意外な結果が出たのが花粉数だ。総数8,440個と、他の家庭と比較して設置期間が短いことや機種(適用畳数)の違いを考慮に入れ、さらに筆者宅で捕集された全体の集塵量に比した割合を鑑みても相当多かった。確認されたのは、マツ類(6,224個)、キク科(56個)、スギ類(40個)、イチョウ科(16個)、ブナ科(8個)の順に多く、これ以外に2,096個の花粉が検出されている。マツ類に関しては、今回検査したいずれの世帯も多く検出され、東京都内には多い花粉の種類のようだ。スギ類は他の家庭よりも少なめだった。

検査結果その2
マツ類 6,224個
スギ類 40個
ヒノキ科 0個
イチョウ科 16個
ブナ科(コナラなど) 8個
カバノキ科(ハンノキなど) 0個
クルミ科(オニグルミなど) 0個
ニレ科(ケヤキなど) 0個
キク科(ヨモギ属) 0個
キク科(セイタカアワダチソウ) 8個
キク科(ブタクサ属) 16個
キク科(その他) 32個
クワ科(カナムグラ) 0個
イネ科 0個
その他 2,096個
合計 8,440個

マツ花粉は大きさが50μm前後、スギ花粉は30μm前後といわれ、関東地方での飛散時期はそれぞれ2~4月、3~5月。スギは主に山中に植生するが、マツは街路樹として植えられていることが多いので、納得の結果だ。

しかし、実をいうと筆者宅は建物が高速道路沿いで騒音や排ガスが気になるので、自宅の窓はあまり開けない。また、洗濯物はすべて洗濯乾燥機で乾かしてしまうので、洗濯物を外に干すこともない。それなのにこれほど大量の花粉が検出されたというのは、正直ショックだった……。だが、掃除機や雑巾がけでは除去できない花粉をブルーエアのフィルターはしっかりキャッチしてくれたという証拠だ。

【左】検出された花粉(マツ類) 【右】検出された花粉(セイタカアワダチソウ)

【左】検出された花粉(ブタクサ属) 【右】検出された花粉(イチョウ科)