スマートフォンは、携帯電話とコンピュータ両方の顔を持ちます。ですからスペック表を見ると、専門用語のオンパレード……おいそれと比較はできません。このコーナーでは、そんなスマートフォン関連の用語をやさしく解説します。今回は「ボディの材質」についてです。

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スマートフォンは携帯電話であり、手に持たれることが多いゆえに、そのボディにはさまざまな工夫が施されています。ただ持ちやすいというだけでなく、電波を受信しやすいかどうか、内蔵アンテナとの位置関係はどうか、耐久性はどうか……などさまざまな角度から検証されたうえでボディデザインが決められます。ほとんどの端末は薄い縦長ボディですが、それも機能や用途を突き詰めたひとつの結論だといえます。

もっとも、スマートフォンにとって事実上必須要素のタッチパネルを配置する都合上、前面にはガラスやプラスチックといった材質の透明なカバーがあしらわれています。そのため、スマートフォンのボディ材質といえば、側面と背面を指します。

現在のところ、スマートフォンのボディは「金属系」と「樹脂系」に大別できます。カーボンファイバーを採用したMotorola RAZRや、金属系と樹脂系のハイブリッドボディを実現したMEDIAS W N-05Eといった端末もありますが、大まかな分類としてはこの2系統となります。

なお、金属系ボディの場合、表面加工が施されているものが大半です。たとえば、iPhone 5は側面と背面の大部分がアルミ合金で覆われていますが、その表面は陽極酸化処理(アルマイト加工)され、高い硬度と耐摩耗性が実現されています。表面にマイクロアーク酸化処理を施しセラミック化した「HTC One S」も、ボディの材質はアルミです。

樹脂系では、ポリカボーネート樹脂の採用事例が多いようです。確かに金属系のようなクールさは欠けるものの、丸みを持たせるなどデザインの自由度が高く、iPhone 5cのように敢えて樹脂系ボディを採用する端末も存在します。

写真で解説

側面と背面の大部分を陽極酸化処理したアルミで覆う「iPhone 5s」

2画面スマホとして話題を集めた「MEDIAS W N-05E」のボディ素材は、金属系と樹脂系のハイブリッド