今年9月にベルリンで開催されたエレクトロニクスショー「IFA 2013」で発表され話題を呼んだ、ソニー製のWindows 8タブレット「VAIO Tap 11」の国内発売が、8日正式に発表された。
この「VAIO Tap 11」は、「VAIO Tap」シリーズの11.6型ピュアタブレット。約9.9mmの薄さのみならず、本体のみで重量約780g、付属キーボードを装着しても約1.1kgという軽さで、VAIO秋冬モデルの中でも特に注目を浴びている機種の1つだ。
すでに概要は当サイトでもお伝えした通りで発売は11月16日だが、今回、試作機を借りられたので、ベンチマークも含めてみっちりとレビューしてみたい。
■主な仕様 [製品名] VAIO Tap 11(SVT11218DJB) [CPU] Intel Core i5-4210Y(1.50GHz) [メモリ] 4GB [ストレージ] 128GB SATA 6Gb/s SDD [光学ドライブ] なし [グラフィックス] Intel HD Graphics 4200 [ディスプレイ] 11.6型ワイド(1,920×1,080ドット) [OS] Windows 8 64bit [サイズ/重量] W304.6×D188×H9.9mm/約780g(本体)、約320g(キーボード) [店頭予想価格] 170,000円前後(2013年11月16日発売)
搭載CPUはCore iの"Yプロセッサ"
最初に、VAIO Tap 11(以降Tap 11と略)の基本的スペックを確認しておこう。次の図はモニタリングソフトウェア「HWiNFO64」でチェックしたTap 11の情報だ。
搭載CPUは、Haswell版Core iの中でもTDPがわずか11.5Wと低い「Core i5-4210Y」。Ultrabook向けの"型番末尾U"のCPUより、低消費電力向けのデバイスに使われる"Y"付きのCPUだ。
"Yプロセッサ"を採用した製品は東芝「dynabook V713/28J」等に採用済みだが、V713はIvy Bridge版「Core i5-3339Y」なのに対し、Tap 11はHaswell版のYプロセッサを採用している。また、内蔵GPUは「Intel HD Graphics 4200」となる。
その他4GBメモリに128GBのSSD、IEEE802.11a/b/g/n(5GHz帯対応)の無線LAN、そしてソニー自慢のX-Realityエンジンで高画質化した11.6インチフルHD液晶というのがTap 11の基本的なスペックだ。これだけの要素を厚さ9.9mm、重量780g(公称)のタブレット形状にまとめている。
タブレット型デバイスなので搭載インタフェースは最小に抑えられている。USBポートが1基しかないのはちょっと辛いところだが、microSDカードを備えるためスマートフォン等のデータのやり取りは楽だ。
ちなみに、Tap 11のボディ裏側はコーナーが少々丸められているが、このカーブとUSB端子のコーナーが干渉するため、特別に角を落としたUSB端子が組み込まれている。店頭で見かけたら、USBポートの裏面側のコーナーをじっくり観察してみよう。
また、ACアダプタの接続用ジャックもよく考えられている。一見するとジャックがグラグラと揺れ少々心もとない印象だが、アップルのMagSafeのように強い力が加わるとすぐ抜けて本体の落下事故を防ぐようになっている。
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