まず、気になるのはタッチパネルの使い勝手だろう。Inspiron 11の液晶表面は、デルのタッチパネルで多く採用されてきたゴリラガラスではない。最初の印象は表面がちょっと柔らかめで剛性には少々不安を感じた。しかし、使ってみるとタッチパネルの感度は良好で、ヒンジもしっかりしている。画面を指で少々強めに押しても、後ろに倒れるようなことはなかった。

10点マルチタッチとはスペック上でうたってはいないが、筆者が使用した限り、10本指を同時に認識し、ペイントソフトで線を10本同時に描くことができた。表面は光沢のあるグレア仕様。視野角はそれほど広くはなく、特に上下は色が変化しやすい。コストとの兼ね合いと思われるが、ここはある程度の割り切りが必要だろう。

マルチタッチに対応する液晶ディスプレイ。視野角はそれほど広くない

インタフェースの詳細は下の写真とキャプションを見ての通り。有線LANを備えるなどモバイルノートとしては過不足なく揃えている。ワイヤレス通信機能は、IEEE802.11b/g/nとBluetooth 4.0を搭載。バッテリは本体に内蔵されており、スペック上の駆動時間は最大8時間20分となっている(検証は次ページにて)。

右側面には有線LAN、USB 3.0、マルチメディアカードリーダーを搭載

左側面にはUSB 3.0、USB 2.0、HDMI出力、電源コネクタ、ヘッドフォン/マイク端子を用意

底面にはステレオスピーカーを搭載し、サラウンド技術である「Waves MaxxAudio Pro」を採用している。軽めの音ではあるが、低価格なモバイルノートでステレオ感のあるサウンドが楽しめるのはうれしいところ。ディスプレイの上部にあるWebカメラは720pでの撮影が可能で、マイクも2つ内蔵されており、Skypeなどのビデオチャットも楽しめる。

有線LANは薄さを実現するため、通常はLANケーブルのツメを引っかける部分が閉じている。LANケーブルを挿し込むと開く仕組み

スピーカーは底面左右、斜めにシェイプされたエッジ部分に配置されている

キーボードはキーとキーの間隔が離れたアイソレーション(浮き石)タイプ。各キーは小さめだが、剛性は高く、強めにキーを押してもたわむことはなかった。なお、デフォルトの状態では、ファンクションキーにボリュームや輝度調整などの機能が割り当てられており、本来の動作をするにはキーボードの左下の[Fn]キーと同時に押す必要がある。この役割はセットアップメニュー(BIOS)で入れ替えが可能だ。

配列にクセがなく、剛性も高いキーボード

タッチパッドは大型でカーソルを操作しやすい

ちょっと残念なのは、ACアダプタがモバイルノートとしてはやや大きめであること。この製品のACアダプタに65Wの出力はいらないはずだ(例えばXPS 13のACアダプタは45Wで非常に小型)。オプションでもよいので、小さなACアダプタを用意してほしいところだ。

ちょっと大きめな付属のACアダプタ。出力は65W

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