9月20日、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルの3社から新型iPhoneの2機種「iPhone 5s」「iPhone 5c」が発売された。発売直後の時点で、各社のネットワークのつながりやすさにはどの程度の差が認められるだろうか。本稿では、アップルストア渋谷にて3社のiPhoneの通信速度を比べてみた結果をお伝えする。
アップルストア渋谷では?
最後に向かった先は、アップルストア渋谷だ。同店では、16時半過ぎになってもまだ長い行列ができていた。ここでも専用アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を利用し、各社のiPhoneで3回ずつ通信速度を計測。平均値を実測値として、結果を下表にまとめてみた。
気になる結果は、NTTドコモは下り5.78Mbps/ 上り2.71Mbps、KDDI(au)は下り35.06Mbps/上り15.05Mbps、ソフトバンクは下り23.80Mbps/上り15.67Mbpsとなった。ソフトバンクが健闘をみせたものの、KDDI(au)のiPhoneが本日2度目となる下り30Mbps超えのスピードを記録し快勝した。
NTTドコモ | 下り5.78Mbps/ 上り2.71Mbps |
---|---|
KDDI(au) | 下り35.06Mbps/上り15.05Mbps |
ソフトバンク | 下り23.80Mbps/上り15.67Mbps |
まとめ
今回の計測結果を振り返ってみると、KDDI(au)の通信は常に安定し、通信速度も好結果が出ていた。KDDI(au)では下り最大75Mbpsに対応するエリアの実人口カバー率を97%(8月末現在)と説明している。その強みが、実際に数値となって現れた形のようだ。
なお、同じ800MHz帯を利用したLTE通信を提供しているNTTドコモだが、こちらは現状では1.5GHz/2GHz帯をメインに展開している。また、ソフトバンクでは900MHz帯を3G向けに使用しており、LTEのサービスを開始するのは2014年度になる見込みで、現在は2.1GHz帯と1.7GHz帯の周波数帯を利用した、倍速ダブルLTEを展開している。こうした経緯が、今回の計測値に影響を及ぼしたと言えそうだ。
現状では800MHz帯の対応エリアを武器に、一歩リードしているとみられるKDDI(au)のiPhone。今後、NTTドコモとソフトバンクの両社がどの程度キャッチアップしていけるだろうか。3社のネットワークをめぐる争いに注目していきたい。
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