撮像素子には、新開発した1,600万画素の4/3型Live MOSセンサーを、画像処理エンジンには新「ヴィーナスエンジン」をそれぞれ搭載する。画素数こそ前モデル「DMC-GX1」と同じだが、フォトダイオードの面積拡大によってダイナミックレンジを改善したほか、オンチップレンズの形状の最適化や、画素回路と信号読み出し回路の低ノイズ化などを行い、画質を高めているという。実写では、レンズ性能をきっちりと引き出す解像感の高さと、クリアでナチュラルな発色を確認できた。
感度はISO200~25600に対応し、拡張ISO設定時にはISO125も利用できる。このISO125という最低感度は、最高シャッター速度1/8000秒と合わせ、晴天の屋外などで開放値の明るいレンズを使用する際に役立つ。高感度の画質については、ISO1600くらいまではノイズは気にならず、用途によってはそれ以上の感度も実用的といえる。
トータルとしては、適度に小さなボディに高機能を満載し、凝った本格撮影から手軽なスナップまでを楽しめるカメラといえる。個人的な不満点は、メニュー画面のデザインがこれまでのLUMIXからほとんど変更なく、文字が大きすぎて一覧性に乏しいこと。非常に多機能なカメラなので、もう少しメニューを分かりやすく整理して欲しいところだ。また、撮影時のメカシャッター音が少々チープなことも残念に感じる。
一方で気に入ったのは、可動式のモニター&ファインダーによって自由なアングルから撮影しやすいことと、ボディ内手ブレ補正によって全レンズで補正が作動する点だ。これらは誰にとっても大きなメリットになるだろう。また、ボディの持ちやすさと、操作のカスタマイズの自由度にも好印象を受けた。妥協や機能の省略がほとんどない「全部入りのミラーレスカメラ」として、幅広いユーザー層にお勧めできる。
絞り優先AE(F1.7 1/250秒) 露出補正:-1.3 ISO200 ホワイトバランス:オート 焦点距離:20mm レンズ:「LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.」(原寸大画像を見る) |
絞り優先AE(F4 1/3200秒) 露出補正:±0 ISO125 ホワイトバランス:オート 焦点距離:20mm レンズ:「LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.」(原寸大画像を見る) |
絞り優先AE(F2.8 1/30秒) 露出補正:+0.3 ISO400 ホワイトバランス:太陽光 焦点距離:35mm レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.」(原寸大画像を見る) |
絞り優先AE(F8 1/2000秒) 露出補正:±0 ISO200 ホワイトバランス:オート 焦点距離:12mm レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8 ASPH./POWER O.I.S.」(原寸大画像を見る) |