8月22日(現地時間)、Microsoftは自社公式ブログの一つ「Extreme Windows Blog」の記事で、Windows 8.1における3Dプリンターのサポート状況を解説した。Windows部門のプログラムマネージャーのGavin Gear(ギャビン・ギア)氏は、「Windows 8.1は3MF(3D Manufacturing Format)形式を共通言語として採用し、2Dプリンター利用時に似たプロセスで3Dプリンターによる造形が可能だ」と述べている。

同型式はXML(Extensible Markup Language)をベースにサードパーティによる拡張性をサポートした同社独自のファイル形式。昨日ソフトウェア開発者向けカンファレンス「Build 2013」でも発表されたものだ。Windows 8.1では3D CADアプリケーションなどのデータを3MF形式に変換し、そのデータをWindows印刷スプーラーに送信。3Dプリンターのデバイスドライバーはパイプライン処理でデータの変換を行い、3Dプリンターに送信して造形を可能にしているという。

Windowsストアアプリとして動作する3D CADアプリケーションから造形を実行(動画より)

3Dプリンターにより、3Dデータが造形物として生成される(動画より)

また、Windows 8.1では造形ワークフローを最適化したこともアピールしている。従来は3Dデータのポリゴンメッシュが正しく設置されているか確認するなど、いくつかのプロセスを経て3Dプリンターによる造形を実行するのが一般的だった。しかし、Windows 8.1では印刷・造形プロセスを最適化することで、3D CADアプリケーションと3Dプリンターは切り離し、任意のタイミングで3Dプリンターによる造形が実行可能になったという。

Windows 8.1における3Dプリンターの造形ワークフロー(公式ブログより)

現在の3Dプリンター市場は米国やドイツなど海外勢が先行しているが、将来性を見据えた経済産業省が2014年度予算として、国産3Dプリンターの開発支援を行うことが先頃報じられたばかりだ。また、大手量販店が米3D Systemsと代理店契約を結び、コンシューマーおよび法人向けの販売を始めるなど、にわかに脚光を浴びている。