米IDCは8月5日(現地時間)、2013年第2四半期 (4月-6月)の世界タブレット出荷台数調査の結果を公表した。今年前半にiPadの新製品が登場しなかった影響からタブレット市場の伸びが減速し、前期から9.7%の減少になった。Appleはメーカー別のシェア1位を維持したが、シェアは前年同期の60.3%から32.4%に下落した。

第2四半期のタブレット出荷台数は4510万台。前年同期比では59.6%増だが、前期比9.7%減だった。2010年から3年続けてAppleが3月・4月にiPadの新製品を発売しており、それが第2四半期にタブレット市場が拡大する要因になっていたが、今年は上半期にiPadの新製品が登場しなかった。IDCのリサーチディレクタであるTom Mainelli氏は「iPadの新製品不在によって、多くのベンダーが市場減速の影響を受けた。この傾向は第3四半期にも続くだろう」としている。ただし「第4四半期までにはApple、Amazon、そして他のベンダーからの新製品が登場し、市場が再び急拡大すると予想している」と付け加えた。

ベンダー別の1位のAppleは出荷台数1460万台でシェア32.4%。前期は39.6%だった。2位のSamsungは810万台でシェア18.0%。前期の17.9%からシェアを伸ばしたものの、販売台数は880万台から減少した。以下、ASUS、Lenovo、Acerと、Androidを採用するメーカーが続く。今年前半に新製品を投入しなかったAmazon.comとMicrosoftがトップ5から姿を消した。

2013年第2四半期、世界のタブレット出荷台数/シェア ベンダー別トップ5 (Source: IDC Worldwide Tablet Tracker)

OS別のトップはAndroidでシェア62.6%。前期は56.5%だった。2位はiOSで32.5%。3位はWindows、4位はWindows RTで、シェアはそれぞれ4.0%と0.5%だ。

2013年第2四半期、世界のタブレット出荷台数/シェア OS別トップ5 (Source: IDC Worldwide Tablet Tracker)

Android勢ではシェアトップのSamsungが停滞したものの、Android全体は順調に伸びた。ベンダー別で「Others (その他)」が前期の1550万台 (31.5%)から1750万台 (38.8%)に増えており、OS別では「Others (iOS、Android、Windows、BlackBerry以外)」が10万台で前期から横ばいであることから、AndroidまたはWindows 8プラットフォームを採用するベンダーが伸びていると考えられる。PCWorldは、この"Others"ベンダーの伸びを低価格タブレット市場が拡大する兆候であると指摘している。