新30年ビジョンとは

人間の脳は300億の細胞からできている。孫社長はこれをコンピュータのトランジスタ能力と比較。1チップに入るトランジスタの数が300億を超える、つまりコンピュータが人間の脳を越えるのは2018年前後になると計算している。そして300年後には、1チップに1垓(1兆×1億)の3乗といった数のトランジスタが入る時代が来るという。その頃、人類は脳型コンピュータを搭載した知的ロボットと共存する世界で生活しており、デジタル情報革命が災害救助や介護、救急医療などに利用されるとのことだ。

2018年、コンピュータは人間の脳を超える(写真左)。そして300年後には、途方もない数のトランジスタが1チップに搭載される時代が来る(写真右)

脳型コンピュータが実現し、知的ロボットと共存する世界が到来(写真左)。災害救助や介護、救急医療などにデジタル情報技術が活用される(写真右)

新30年ビジョンは、そうした未来を見据えたもの。孫社長によれば、30年後には3万円程度の市販のスマートフォンにも、現在の100万倍のトランジスタを搭載したCPUを内蔵できているはずだという。メモリ容量も100万倍になり、通信速度は300万倍に到達する。

手のひらサイズの端末に、大容量のメモリが搭載される時代が来る

近未来において、人々はクラウドサービスと端末の内蔵ストレージの区別を意識しなくなるという。ソフトバンクでは、ユーザーから集められたそうしたクラウドの情報を貴重な資産として捉え、ビジネスに活用していく考えだ。

近未来では身の回りのあらゆる物がクラウドサービスと融合し、ライフスタイルが劇的に変化する

同時翻訳の字幕が表示されるウェアラブル端末なども登場する(写真左)。教育、医療、ビジネスシーンなども変化する(写真右)