RX100M2は、センサーサイズ自体は従来同様に1型だが、通常のCMOSセンサー(「Exmor」CMOS)から裏面照射型CMOS「Exmor R」に変更された。Exmor Rは小サイズのセンサーで効果が高く、スマートフォン向けとして数多く利用されているが、これまでデジカメサイズのセンサーでは効果が薄いとされていた。

RX100M2

RX100M2の特徴

裏面照射型のExmor Rを搭載したことで、感度が向上し、ノイズ低減を実現

しかし、槙氏によれば「(センサーを開発する)イメージセンサー事業部と一緒に開発した結果、約40%感度が向上し、カメラとしては1段分の低ノイズ化が実現できた」ということで、大きなサイズのセンサーでも裏面照射型が効果的に作用したことを明らかにしている。

RX100と比べるとノイズが低減し、高感度画質が向上した

RX100M2では、さらにNFC(近距離無線通信)と無線LANを搭載。ソニーのデジカメとしては初のNFC搭載で、NFC搭載スマートフォンに「PlayMemories Online」アプリをインストールし、NFC部分同士をタッチさせるだけで無線LANの設定が行われ、撮影時はスマートフォンでカメラのリモートコントロール、再生時は画像の転送が簡単に行える。

NFCを搭載し、スマートフォンとタッチするだけで無線LANによる画像転送やリモコン撮影が可能になる

カメラ側のNFCは本体底部にある

スマートフォンのNFCとタッチするだけでアプリが立ち上がり、カメラとスマートフォンが接続される

これはリモート撮影機能を利用しているところ

背面液晶は新たにチルト式となり、上下に可動するようになった。液晶自体は3型122.9万ドットのエクストラファイン液晶で、白画素を追加したWhiteMagicを採用したことによって、屋外での視認性を向上。ディスプレイ自体はRX100と同等だが、広色域を実現した「トリルミナスカラー」でのHDMI経由の出力をサポートした。

上下に可動するチルト液晶となった

また、「マルチインターフェースシュー」を新搭載し、外付けビューファインダーや外部フラッシュ、ステレオマイクといったαシリーズなどのアクセサリを装着できるようになった。リモコン三脚などと接続できるマルチ端子も搭載。ステップズーム機能も追加された。

RX100(左)とRX100M2。マルチインタフェースシューを搭載。チルト液晶となったことで、やや厚みが増えている

左がRX100M2。前面から見ると、マルチインタフェースシュー以外はほとんど変わらないデザイン

左がRX100M2。従来底面にあったHDMI端子が、本体側面に移動した

レンズはRX100と同様に35mm判換算28~100mmの光学3.6倍ズーム「バリオ・ゾナーT*」レンズを採用。画像処理エンジンのBIONZは、Exmor Rにあわせたチューニングとなっている。

マルチインタフェースシューに外付けのビューファインダーを装着したところ

さまざまなアクセサリが利用できる

アクセサリとして、ジャケットケース「LCJ-RXC」、両面テープで貼り付けるアタッチメントグリップ「AG-R1」、レンズ前面に張り付けて49mmフィルターが装着可能になるフィルターアダプター「VFA-49R1」が新たに追加された。これらは、RX100 IIだけでなく、RX100にも利用できる。

アタッチメントグリップ。本来は両面テープでもっとしっかり貼り付けられる

フィルターアダプター。下の大きいものがフィルタを装着するアダプタ。アダプタをレンズに取り付けるためのサポーターは、レンズ前面に両面テープで貼り付ける。サポーターを取り外すための器具も同梱される

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