性能面での進化は、開発コードネーム「Haswell」で知られるインテルの第4世代 Core iによる恩恵が極めて大きい。AX3ではTDP15Wの超低電圧版「Core i7-4500U」(1.8GHz、TurboBoost時最大3GHz)を搭載。チップセットとCPUをワンパッケージにした新設計のものだ。Ultrabook向けに開発されたこのCPUにより、まずはバッテリ駆動時間が大幅に延びている。

Let'snote AXシリーズでは通常のバッテリパックに加えて、本体内部にもバッテリを搭載。電源を入れたままバッテリパックの交換ができる「ホットスワップ」に対応しているのが特徴だ。

交換用の予備バッテリパックが標準付属しており、前モデルAX2では標準で約9.5時間、予備バッテリパックを併用して約16時間の駆動を実現していた。これがAX3では、約13時間/約22時間と大幅に延び、「ACアダプタの持ち運びは不要」といえるスタミナとなっている。

本体底面に装着するバッテリパック。予備のバッテリパックも同梱される

USB経由で充電できるバッテリパックチャージャーも付属

さて、気になる実際のバッテリ駆動時間をチェックしていこう。バッテリ駆動時間測定の定番ベンチマークソフト「BBench」を使用し、無線LANで60秒ごとにWebサイトにアクセス、10秒ごとにキー入力を行う設定でテストした。バッテリの組み合わせは、内蔵バッテリとバッテリパック1本だ。

結果は約10時間30分とかなりの長時間駆動となった。これならば、予備バッテリパックを持ち歩かなくても、1日安心して使えるレベルといえる。

Haswellの実力をベンチマークでチェック

続いて「Core i7-4500U」の性能をチェックしていこう。第4世代「Core」シリーズは省エネ機能の強化が一番の魅力となっているが、もちろん性能も向上している。そこで、「Core i7-3517U」を搭載する前モデル「Let'snote AX2 (CF-AX2QEQBR)」と性能を比較した。チェックしたのは、Windows 8の「エクスペリエンス インデックス」とPCの総合的な性能を測る定番ベンチマーク「PCMark7」の2種類。

第4世代「Core」シリーズはCPU内蔵のグラフィック機能が強化されていることもあり、エクスペリエンス インデックスではグラフィック関係のスコアが伸びているのがわかる。PCMark7の結果を見ても、ほとんどの項目でスコアが向上している。AX2が搭載するCore i7-3537Uの動作クロックは標準2GHz、TurboBoost時3.1GHzと、AX3のCore i7-4500U (1.80GHz/3GHz)よりも上回っているにも関わらずの結果だ。

「AX3」のWindows 8 エクスペリエンス インデックスの結果

「AX2」のWindows 8 エクスペリエンス インデックスの結果

■PCMark 7
製品 Let'snote AX3 Let'snote AX2
PCMark score 5424 5112
Lightweight score 3533 3358
Productivity score 2576 2462
Creativity score 9861 9617
Entertainment score 4064 3645
Computation score 18567 17853
System storage score 5221 5158

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