ソニーが2013年2月に売却したソニーシティ大崎

ソニーは4月25日、2012年度連結業績(2012年4月1日~2013年3月31日)の見通しを修正したと発表した。これによると、当期純損益は、2013年2月に公表された200億円の黒字から400億円の黒字に上方修正されている。

修正された見通しでは、売上高と営業収入の合計は68,000億円と、2月時点の見通し(66,000億円)と微増ながら、営業利益が1,300億円から2,300億円と大きく改善。これを受けて、当期純利益は200億円から400億円と倍増している。

連結売上高の上方修正についてソニーでは、第4四半期における円安の好影響、日本の株式相場好転に伴う想定を大幅に上回る金融ビジネス収入などがを押し上げたことを挙げている。

営業利益が大きく改善した要因としては、1つに保有するエムスリー株式や米・ニューヨークのマジソン・アベニューにある米国本社ビル、ソニーシティ大崎などの資産売却益、また売却に伴う資産の再評価益を挙げている。ほかには、第4四半期におけるソニー生命の運用損益の改善など想定を上回る金融分野の営業利益計上、2月時点の営業利益見通しでは、個々の資産売却について不確定要素があったことも関係しているとのことだ。

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4月時点(今回)の見通し 2月時点の見通し 2月時点からの増減率 前年度
売上高及び営業収入 68,000億円 66,000億円 +3% 64,932億円
営業損益(△は損失) 2,300億円 1,300億円 +76.9% △673億円
税引前損益 2,400億円 1,500億円 +60% △832億円
当期純損益 400億円 200億円 +100% △4,567億円

なお、最終の連結業績は5月9日の決算発表で示される予定となっている。