こうした機能はサイバーショットにも搭載されており、まさにデジカメ並の機能と言っていい。逆に言うと、Android標準の「共有」機能をのぞけばスマートフォンらしい機能はあまりなく、「スマートフォンでサイバーショット並のカメラ機能が使える」といういう感じだ。
マートフォンカメラとしては高性能のカメラ
実際に撮影してみると、プレミアムおまかせオートは、さまざまなシーンで適切な設定で撮影してくれる。ISO感度はISO40~ISO800で変動するようだ。ISO感度が上がると描写が甘く、またAFも怪しくなるが、スマートフォンの画面で見る分には十分な画質だろう。ただしISO1600まで増感すると、さすがにノイズが厳しくなる。
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ISO800でシャッタースピードは1/15秒。ちょっとシャッタースピードが足りないので、慎重に構えて撮影した方がいい (原寸大画像を見る) |
ISO1600まで増感すると、さすがに厳しい印象 (原寸大画像を見る) |
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基本的なシーンでは最適な露出で撮影できる (原寸大画像を見る) |
個人的に足りないと感じたのがAEロック機能。測光方式は中央/平均/スポットの3種類だが、AEロックがないため、露出が最適にならないシーンも多いからだ。試した限りは、AF測距点と露出は連動しないようだ。タッチAFでそこにスポット測光をしてくれると、明暗差の激しいシーンでも露出合わせがしやすいだろう。
また、プレミアムおまかせオートでは逆光時に露出を変えた2枚の写真を撮影・合成するはずだが、あまり効果を実感できなかった。もともとXperia ZのHDR撮影は、不自然なほどの効果は出さない代わりに、効果も弱め。個人的にはもう少し強めの効果でもいいと思う。また、度々、合成を失敗する点が気にかかった。サイバーショットでは完璧に近いかたちで合成できるのだが、Xperia Zでは細かいなどで合成できていないことがあった。
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このようなシーンで撮影すると暗くなりがち。AFは大聖堂側に合わせているが、露出は空に引っ張られてしまっている。逆に言うと空側の露出は適正だが、これだと建物が暗くなってしまう (原寸大画像を見る) |
そこでHDRで撮影したところ、建物が明るくなり、雲の階調も戻った。効果は自然だが、大聖堂の上部を見ると、合成に失敗しているのが分かる (原寸大画像を見る) |
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HDRオフ(左)とオン。こちらは比較的合成はうまくいっている。左下の車を見ると、車が動いたために合成失敗しているのが分かり、やや連写速度の遅さが気にかかるところ。ただ、HDRの効果はよく出ている (HDRオフの原寸大画像を見る) (HDRオンの原寸大画像を見る) |
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試しにHTC J butterflyのHDR撮影を試してみたところ、効果は強く、合成も比較的良好だが、画質が劣化してしまっている (HTC J butterflyで撮影した画像) (HDRオンにした状態の原寸大画像を見る) |