回復ドライブを利用する

それでは回復ドライブの利用方法を紹介しよう。その前に実行しなければならないのが、BitLocker回復キーの確認である。Surface RTのホストドライブはBitLocker暗号化が施されているため、回復ドライブ経由でアクセスする際はBitLocker回復キーの入力が必要となるのだ。

この回復キーを確認するには、コントロールパネルの「BitLockerドライブ暗号化」を起動し、回復キーを印刷もしくはファイル保存しなければならない。Surface RTをメインのコンピューターとして使用している方は少ないと思われるので、ファイル保存し、他のコンピューターに移動させるのが確実だろう(図09~13)。

図09 [検索]キーを押し、テキストボックスに「Bit」と入力。<設定>ボタンをタップすると検索結果が現れるので、「BitLockerの管理」をタップする

図10 「BitLockerドライブ暗号化」が起動したら、<回復キーのバックアップ>をタップする

図11 ダイアログが起動したら、BitLocker回復キーをファイルに保存するため、<ファイルに保存する>をタップする

図12 BitLocker回復キーはBitLocker暗号化したドライブには保存できないため、ここではUSBメモリ上に一度保存するため、ドライブを変更してから<保存>ボタンをタップする

図13 これでBitLocker回復キーの保存は完了した。<完了>ボタンをタップしてダイアログを閉じよう

図14のようにBitLockerドライブ暗号化の回復キーが確認できたら、Surface RTを一度シャットダウンし、USBメモリを接続した状態で<ボリュームダウン>ボタンと<電源>ボタンを同時に押す。これでSurface RTがUSBメモリから起動し、回復ドライブ環境が起動する。

最初にキーボードレイアウトの選択を求められるので「Microsoft IME」をタップして選択してから、先ほど保存したBitLockerドライブ暗号化の回復キーとなる6桁×8桁の数値を入力。最後に<続行>ボタンをタップすれば、見慣れた「オプションの選択」画面が現れる(図14~19)。

図14 BitLocker回復キーをメモ帳で開いた状態。この「回復キー」の入力が必要なのだ

図15 [設定]キーを押し、設定チャームの<電源>ボタンをタップ。メニューから<シャットダウン>をタップする

図16 Surface RTにUSBメモリを接続した状態で<ボリュームダウン>ボタンと<電源>ボタンを同時に押す

図17 最初にキーボードレイアウトの選択をうながされるので、「Microsoft IME」をタップする

図18 次にBitLockerドライブ暗号化の回復キー入力を求められる。先ほど保存した回復キーを確認しながら数値を入力し、<続行>ボタンをタップ

図19 これでオプション画面が現れるので、「トラブルシューティング」をタップし、PCのリフレッシュや初期状態に戻すなどを実行する

同画面では「続行」「デバイスの使用」「トラブルシューティング」「PCの電源を切る」の選択が可能になるので、「トラブルシューティング」からSurface RTのリカバリー処理を続行すればよい。

残念ながらWindows RTには、Windows 8が備える「Windows 7のファイルの回復」のようにフルバックアップツールが用意されていない。そのため、「ファイル履歴」でユーザーファイルを常にバックアップし、トラブル発生時はWindows RTのリフレッシュか初期化を実行することとなる。

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