タイムシフトマシンの"過去番組表"

上の写真が、タイムシフトマシンの"過去番組表"だ。録画予約を行う通常の番組表では、薄いグレーの背景が使用されているのに対して、過去番組表では、背景が濃いグレーになり、文字は白抜きだ。表示色は異なるが、内容自体にそれほど変わりはない。

通常の番組表とクイックメニュー

番組表でも"過去番組表"でも、表示しているときにリモコンの「クイック」ボタンを押すと、その時利用できる機能の「クイックメニュー」が表示される。番組表では、クイックメニューから「番組情報の取得」「マルチ表示」「文字サイズ変更」「ジャンル色分け」「番組記号一覧」「番組表示設定」「今すぐニュース番組登録」「テレビ/ラジオ/データ切り換え」が利用できるが、リアルタイムではない"過去番組表"では、「文字サイズ変更」「ジャンル色分け」「番組記号一覧」「番組名表示設定」のみが利用可能だ。

過去番組表のクイックメニュー

"過去番組表"では、画面をスクロールして番組を探す以外に、「赤」ボタンで「おすすめサービス」機能と、「緑」ボタンで「番組検索」機能を利用できる。なお、過去番組表のスクロール速度は、厳密に測定したわけではないが、DMR-BXT3000に比べると、やや遅く感じられる。これは、最新モデルと1年半前のモデルとの違いということなのだろうか。

おすすめサービスの「タイムシフトマシン注目番組」

おすすめサービスは、全国の東芝製レコーダーのユーザーが録画予約した番組をネット経由で集計したランキングだ。東芝のレコーダーでは、DVDレコーダーのRD時代から、ネットへの接続を強く推進している。もともとこのランキングは、レコーダーで録画予約を行う際に、その参考になるようにという目的で作られたものだ。

録画予約時に使用できるランキングは、総合ランキングに加えて、「ニュース/報道」「スポーツ」「情報/ワイドショー」「ドラマ」「音楽」「バラエティ」「映画」「アニメ/特撮」「ドキュメンタリー」「趣味/教育」「朝の番組」「昼の番組」「夕方夜の番組」「深夜早朝の番組」のジャンルが用意されている。

レグザサーバーでは、タイムシフトマシンに蓄積されている番組視聴の参考にできるように、このおすすめサービスの機能を拡張しているわけだ。しかし、過去番組表でのおすすめサービスは、「タイムシフトマシン注目番組」の1ジャンルしかなく、日付順で番組名のリストが並んでいるだけだ。「番組説明」ボタンを押せば、番組の内容を大まかには知ることができるが、少々めんどうだ。

タイムシフトマシン内の検索機能

番組検索は、ジャンルやキーワードで、視聴する番組を検索する機能だ。ジャンルは「メインジャンル」と「サブジャンル」の2段階になっている。例えば、メインジャンルで"スポーツ"を選べば、タイムシフトマシン内のスポーツ番組前部が検索されるが、サブジャンルで"国際大会"を選択すると、スポーツの国際大会の番組のみが検索されることになる。

タイムシフトマシン内から目的の番組を探す方法は、以上の2通りだ。過去番組表をスクロールさせて探す方法を加えれば3通りということになる。シンプルといえばシンプルだが、DBR-M190は、最大で6チャンネルを15日分蓄積できる"全録"レコーダーだ。これだけでタイムシフトマシン内の番組から、好みの番組を視聴できるかというと、なかなか難しいのではないだろうか。とくに、目的の番組、または内容がある程度具体的に分かっている場合には、何とかなるのだが、漠然と面白い番組はないかと探すような場合には、おすすめサービスの"タイムシフトマシン注目番組"だけでは少々もの足りない。

マジックチャプター機能はタイムシフトマシンでは利用できず

ここからは余談だ。

東芝のレコーダーには、番組のシーンの切り替わり時やCMと本編の間などに自動的にチャプターマークを入れるマジックチャプター機能が搭載されている。この機能をオンにしておくと、再生時に、自動的にCMを除いた本編だけのプレイリストを作成して再生する「おまかせプレイ」も使用できる。実に便利だ。

これらの機能は、もちろん、レグザサーバーであるDBR-M190にも搭載されている。「VARDIA」ユーザーの筆者にとって少々不満なのは、DBR-M190のリモコンに「おまかせプレイ」ボタンが配置されていないことだが、機能としては搭載されており、使用できる。

録画リストで「青」ボタンを押すと「おすすめプレイ」機能を利用できる

しかし残念ながら、これらの機能は通常録画の番組に限ったもので、タイムシフトマシン内では利用できない。タイムシフトマシンでは、6チャンネルを連続録画し続けているわけで、マジックチャプターのような処理はやっている暇はないといったところだろうか。

タイムシフトマシン内に蓄積されている番組には、チャプターマークは打たれていない。そのため、リモコンのスキップボタンを押すと、そのチャンネルの次の番組の先頭に移動する。番組内での移動は、早送りか巻き戻しを使うことになる。感覚的には、DLNAプレーヤーでの再生と近い使い勝手だ。通常録画領域での再生が便利な分だけ、タイムシフトマシン領域での再生はおっくうになってくる。

保存時にマジックチャプターをオンにすることもできるが……

タイムシフトマシンに蓄積されている番組を通常領域に保存する際に「マジックチャプター」をオンにしておくと、元はタイムシフトマシン内に蓄積されていた番組でも、マジックチャプターの機能が利用できるようになる。ただし、タイムシフトマシン領域から通常録画領域へのコピーには、ほぼ実時間が必要だ。ライブラリー作成のためのコピーならばそれでも構わないのかもしれないが、快適な視聴のためにそれだけ時間をかけてコピーするというのは、違うような気がする。