インストール(Install)

我々には直感的に理解できない単語が用いられることが多いコンピューターの世界。新たに登場するWindows 8を踏まえつつ、Windows OSで用いられる単語(=キーワード)を個別にピックアップし、詳細な解説をお送りしよう。今回取り上げるキーワードは、コンピューターを使用する際に必ずといって良いほど行っている「インストール」を紹介する。



Windows 8キーワード一覧

「マルウェア」とは
「キャッシュ」とは
「ウィンドウ」とは
「ダイアログボックス」とは
「SkyDrive」とは
「サインイン」「サインアウト」とは
「プロパティ」とは
「アクセス制御リスト」とは
「アカウント」とは
「ユーザーアカウント制御」とは
「アイコン」とは
「デバイス」とは
「パス」とは
「ボリューム」とは
「共有フォルダー」とは
「ホームグループ」とは
「カーネル」とは
「プライベートネットワーク」とは
「レジストリ」とは
「ピン留め」「ジャンプリスト」とは
「デスクトップ」とは
「タスクバー」とは
「エクスプローラー」とは
「Windowsストアアプリ」「デスクトップアプリ」とは
「チャーム(Charm)」とは
「スタート画面(Start Screen)」とは
「タイル/ライブタイル(Tile/Live Tile)」とは
「アプリバー(App Bar)/ナビゲーションバー(Navigation Bar)」とは

「インストール(Install)」

コンピューターに任意のソフトウェアを導入するアクションを指す単語。一般的にはOS(オペレーティングシステム)やアプリケーション、デバイスドライバーの導入作業はインストールに含まれる。インストール作業を「セットアップ」と称することも多い。

既存のソフトウェアに対して新バージョンをインストールする場合は「アップグレードインストール」、逆に新しいバージョンがインストールされている状態から古いバージョンをインストールする作業を「ダウングレードインストール」と称する。また、導入済みソフトウェアを削除する作業は「アンインストール」と呼ばれる。

インストール作業を実行するアプリケーションは「インストーラー」と呼ばれ、動作に必要なファイルを適切なフォルダーに展開し、レジストリエントリの追加といったアクションを行っている。Windows OSにはさまざまなインストーラーが使われているが、Microsoftは自社開発した「Windowsインストーラー」を使用することが多い。歴史も古く、初版となるバージョン1.0は1999年にリリースされた(最新版はバージョン5.0)。Windowsインストーラーに関する詳しい情報はKB310598をご覧頂きたい(図01)。

図01 一般的なインストールプログラムである「Windowsインストーラー」で作成されたインストーラー

Windowsインストーラーで作成されたプログラムは拡張子「.msi」を持つ「Windowsインストーラーパッケージ」と呼ばれるが、バグやセキュリティホールをふさぐ修正プログラムや、拡張子「.msu」を持つ「Microsoft Updateスタンドアロンパッケージ」と呼ばれる。内容に差はないが役割を明確にするため名付けられたのだろう。なお、拡張子「.msp」を持つ「Windowsインストーラーの修正プログラム」なども存在する(図02)。

図02 インストールプログラムの内容によって拡張子が異なる

最近では「新しいOffice」が搭載した「Click-To-Run 2.0」のように、初回は最小限の構成を持つ"ブートストラップ"を実行し、スプラッシュ画面を表示させている間に必要なファイルをストリーミングダウンロードする仕組みを持つインストーラーも開発された(図03)。

図03 「Office 2013」のインストーラーが実装した「Click-To-Run 2.0」により、ストリーミングダウンロードが行われる

阿久津良和(Cactus